Ontology(オントロジー)?

皆さんは、オントロジーと聞かれて即答できるでしょうか?

実は、私も最近まで知らず、ここ数日前に本を読んで始めて目にする言葉でした。

英和辞典では、Ontology━━ n. 【哲】存在論, 本体論.と言う意味なのです。
【哲】のマークの通り哲学をかじっていなければめぐり合わない言葉です。
しかし実は、コンピュータの処理にかかわる学問でもあったのです。

これは、私の個人的オントロジーの解釈です。

コンピュータが、人間の話し言葉を、読み込んで内部で処理しようとするとき、プログラミング言語のGOTOなどの命令文は、機械的に1対1で処理できるのですが、

例えば北海道の人が北海道弁で言う「こわい」をコンピュータに入力しようとした場合、北海道人が表現しようとする「疲れた」に解釈してその言葉をあてはめるのか、
或いは、一般的な標準語の意味である「怖い」に当てはめるのかを判断して処理しなければなりません。
しかし、コンピュータ上に「疲れた」と言う意味の関連付けがあらかじめ存在しない場合コンピュータは、「怖い」と認識してしまいます。

それを認識させるために、つまり、こわいという意味は、「疲れた」と言う意味でも有るんだよと語彙に追加するためにコンピュータにあらかじめ教えるわけですが、それだけではどちらの意味を当てはめてよいのか悩む事になります。

ですから、当然選択するときに、文脈の流れを理解したうえで「疲れた」「怖い」を当てはめていくわけです。

そのこういう場合はこの意味、その場合はこの意味ですよと色々な条件の元に論理的に判断していくわけです。
この論理的な判断を、学問として述べることがオントロジーなのです。

ですから、人間が自由入力した文章、自由に発生する話し言葉をロボットが認識してその通りに動くようにするには大変な処理をしているわけです。
そういった意味では、人間はすごいのかも知れません。

ただし、人間は、他人の言葉を勝手に解釈して行動してしまうと言った事をやらかすわけですから、そんなにすごくはないかもしれません。

でもこれを、考えると言葉に正解はあるのかと言う事になります。
単に「水」と言っても、熱いのか、冷たいのか、コップの中のなのか、湯のみなのか、六甲の天然水なのか、羊蹄山の噴出し水なのか、説明すればきりがない。
どこまで、説明すれば足りるのか。

確かに、学問になりそうです。