ミミズの自殺

雨上がりのアスファルトに横たわるミミズの体を見たことはありませんか?

どうして、アスファルトなんかにミミズがいるのかと疑問に思った事はありませんか?

ミミズは、普段土の中に生息しています。体の表面はヌルヌルしているので何か、水の中でも生きていそうな感じがします。丁度蛙のように。

しかし、ミミズは、環形動物で、水中に住むものも居ますが、雨上がりのアスファルトで憤死しているのは、土中に住むものです。

なぜ土の中にいるミミズが、雨の日に外に出てくるかというと、皮膚呼吸をしているため、土の中にまで雨が浸透してくると呼吸ができなくなってしまうからです。
本当は土の中でおぼれているので地面に出てきてしまうのです。

わかりましたか、アスファルトに出てきたミミズは遭難していたんです。

その姿をみて、土の中に居りゃいいものを何血迷ってんだという人も居るでしょうが、私は、その姿を、自殺する人間の姿とダブってしまうんですよね。

自殺する人は、自分の周りの閉塞感から抜け出そうとしてそこから飛び出すんですよね。飛び出して出てきてしまったところがアスファルトだった場合は、死んでしまうし。何か救いの手があれば生きのびることも可能だったと思うんです。

そんな事を考えてしまう、雨上がりの道の考え事でした。