参議院選挙の感想

1.二大政党制への移行は国民に認知された。

今回の選挙で国民は、今後、国会が二大政党制に移行していくという感想を持ったのではないでしょうか。
以前の自社対立構造の時代のように、自民党から社会党への鞍替えをして意思表示をするのは、右か左かの選択が根底にあるためそれを超えるのに抵抗感がありました。しかし、自民党、民主党の中身の違いが分からなくなっている状況で、支持する側も自民党から民主党へと鞍替えする抵抗感が以前より少なくなったことが今回の結果と思われます。
また、以前より言われていた『国民総保守化』へ日本が突き進んでいる結果だとも言えるでしょう。

2.小泉首相は生まれ変わるのか。

最近の発言が『軽い』と言われ、今回の選挙の結果を踏まえた質問にも『自公で過半数を超えたので責任ありません』とストレートに答えられた姿は、まだ路線転換を行っていない様です。
政治をパフォーマンスととらえている方なので、今後イメージ戦略を変えていくことは間違いないのでしょうが、この軽佻浮薄路線はそのままで、どのような展開を行うのか興味津々です。

3.鈴木宗男さんと辻元清美さんのこと

北海道では、鈴木宗男さんが善戦しました。道民は、利益誘導型の議員を求めていてそして犯した罪には寛容であるという結果でしょうか。
公共事業の減少が、北海道の基幹産業である土木工事業界が苦しい現状を表しているのかもしれません。
しかし、北海道も構造改革は必要だと思うのです。以前のように、橋や、ダム、道路といった住んでいる住民の生活に住みよさを提供しない土木工事にお金をかけるより、都会と違った人口密度の薄さを利用して田舎のよさを利用できる政策が必要ではないのでしょうか。
今地方が抱えている問題は、国民の目が都会の情報だけに目が行き自分が住んでいる地域が置き去りにされているように感じていることだと思います。しかし、せっかくのこの生活環境を、都会と同じように人と車であふれ大量消費財を使いまくりゴミを大量に発生させる環境に作り変える必要はありません。
例えば、地方の売れ残った工業団地に職住接近の環境を作れるような事業を、国の予算を使って国、地域住民、民間、の合同でアイデアを出し合いながらできれば少しは、公共事業も無駄遣いにはならないと思うのですが如何でしょう。

辻元清美さんも善戦しましたが、こちらも落選してしまいました。この方は、利益誘導型ではなくパフォーマンス型の方なので議員を辞職した時の悪印象がまだ消えていないと言うのがもう一つ投票が伸びなかった原因でしょうか。
今回は、立候補を辞退しみそぎをアピールしておいて、次回、みそぎは済んだというようなイメージ戦略で次回いくほうが良かった気がしますが、今回これだけ投票を集めたのですから、辻元健在はアピールできたので、次回の選挙までイメージダウンな事が起きない限り当選するのではないでしょうか。
また逆に、今回の選挙を戦った事で、TVなどのマスコミに出やすくなったのではないでしょうか。