バカな男

男というやつは、必要以上に大きく見せようとするところが有る。良く言えばプライド。悪く言えば見栄っ張りである。

 自分もその1人だが、その虚勢を張っている姿が、他人であれ、自分であれ、見える瞬間が有る。その時の急激に醒めた瞬間というのは、例えようも無く空しさと哀れみと同情までもが湧き上がってくる。

 そんなに頑張らなくてもいいんだよ。ありのままの自分をさらけ出せばきっと楽になるんだよと囁きかけるもう1人の自分が存在するのだ。

 しかし、そう思った瞬間、もう1人の自分が声を上げるのだ、男なら粋がらなくてどうする。弱い自分を他人に見せるなと。

 正直、弱みを見せ付ける男は見苦しいと思う。それなりのやつと評価を下げることも有る。

 しかし、長い人生で弱みを1,2度見せたくらいでくじけず男ならもう一度勝負すべきだと思う。