みの効果

司会者が視聴者の代わりに世相を滅多斬りにしてくれる場面を見て、見る度に思うのだが、結局そう言ってくれる貴方は何をしてくれるの。コメンテーターは、偉そうに持論をとうとうと述べるけれども一対貴方は何様。

 こんな事を書く自分も一対何様のつもりで書いているのかと問われるのは間違いないところなのだが、それでもあの番組で行われているショウは、一般のニュースを報道する以外に何の解決策をもたらしはしない。

 既に一般的に言われるところだが、視聴者に偽の安心感をもたらしているに過ぎない。
 いわゆる「みの効果」、みのさんがあんなに怒ってくれている。公共の電波を使って総理大臣を批判してくれている。そういう安心感をもたらしているだけなのである。ワイドショーの司会者が、何か言ったとしても民族間の争いは解決しないし、北朝鮮拉致被害者は帰ってこない。逆に言うと、人々の怒りを沈静化させる効果しかない。

 一つ効果があるとしたら、人々の記憶を呼び覚まさせる事だろう。しかしそれも興味の対象にならなくと同時に報道は終わり、瞬く間に人々の記憶から失せてしまい、あの報道された事件は、既に解決されたものとして扱われてしまうのだ。

 そんなワイドショーを見ながらこの文章を書いている自分は更に何の影響を持たない。影響があるとすれば、現実の社会で起こす行動だけだろう。