札幌 vs 愛媛

何時ものように、アウェイ側で観戦。

 結果は、3-1。久しぶりに勝ち試合を目にした日であった。得点も直ぐ近くで、フッキ、石井両選手のゴール見ることが出来た。

 今日の試合は、試合開始前の花束贈呈と始球式に、トリノオリンピックカーリングで活躍した、小野寺さんと、林さんが登場した。林さんのボールは中々のシュートであった。

 そして試合内容の話に移るのであるが、点差ほど札幌が押していた試合ではなかった。動きでは、愛媛の動きの良さが際立ち、札幌の動きの悪さが目に付いた試合であった。

 前半試合開始早々、フッキ選手がドリブルで持ち込み、キーパーの左脇を抜くシュートを決め札幌先制。キーパーのわきの下辺りで落ちる見事なシュートであった。それからである。何か札幌は守りに入ったような動きをし始める。そのため、開始から動きの良かった愛媛の選手たちの勢いに押され全体に引いてしまう。
 イタリアのように、ゴール前を固め閂をかけるのなら良いのだが、半分扉が開いているよな物なので、ゴール前に攻め込まれてしまう。そこで、愛媛にゴール前でボールを回され、同点ゴールを食らってしまう。それからは、愛媛の勢いに押されてしまう。何度かの決定機をGKの林選手が防ぎ、前半の終了間際、砂川選手のセンタリングから石井選手が合わせたシュートで勝ち越し、2-1で前半を終了した。

 前半は、フッキ選手の個人技で先制したものの、組織でゴール前に攻め込むことが出来なかった。というか、フッキ選手にボールを出して御仕舞いという感じの攻めを繰り返してしまった。そして審判が、フッキ選手への当りに対してファールを取らない。
 そしてついに、主審への異議からイエローを貰う始末。段々フッキ選手の動きが悪くなっていくのが傍目から見ても分かる状態になり、一層攻め手を欠く状況に陥ってしまった。
 審判との相性もあるようだが、確かに審判の笛は一定ではなかったし、今日の主審は、運動量が少ないため的確な位置から試合を見ていないところがあった。広いフィールドを選手と共に動き回り、ゲームをコントロールしなければならないため運動量が少ないと的確な笛を吹けないのではないだろうか。主審の近くのプレーでは、直ぐ笛を吹き試合を止めることが多く、ゲームの流れを壊していたように思える。また線審も、完全に出ていないボールをアウトと判断したり、完全に出たボールをインとしてみたり、札幌にとっては不利な判定が多かった様に思える。
 確かに、ゲームは選手同士が作るのだが、そこで的確な判断をして、黒子に徹するのがベストな審判だと思う。

 後半開始早々、DF千葉選手が今日2枚目のイエローで退場。タックルが足元に入ってしまったため、これは仕方ない。しかし、前半1枚貰っているのだし、あそこで飛び込む必要の無いファールであった。残り30分以上あり、札幌が一人少なることと、相手の勢いからすると、残念なプレーであった。

 そして相変わらず、フッキ選手は、やる気を見せず、動き出しが悪い状態。そのため、フッキ選手に球を預けれない。もしかしたら、ハーフタイムに自分ひとりでボールを扱うなと監督に説教でも食らったか。

 後半20分頃、西嶋選手が、相手の頭突きをくらい退場。相手選手が2枚目のイエローで退場。これで同数となる。そして、西嶋選手の代わりに上里選手が登場。およそ1年ぶりにピッチに戻ってきた。

 その上里選手、相手ゴール前のFKを蹴る。その前に、蹴る気満々のフッキ選手とのやり取りがあった。何時もなら周りが遠慮して、フッキ選手が蹴るのだが、何やら自分が蹴ると説得した模様。久しぶりの登場ながら、気持ちは落ち着いている所を見せ。やはり将来、札幌を背負い立つ存在と思わせるシーンであった。

 愛媛も、一人退場した後、選手の疲れを見越して、3人の交代枠を使うが、前半の流れるようなパス回しが出来なくなり、明らかに動きが悪くなってしまった。そこを砂川選手が単独で持ち込み、キーパーの手をかするシュートを決め、3-1。これで勝負あり。 愛媛の攻めも余裕でかわし、試合終了。

 最後に砂川選手の、ヒーローインタビューを聞き帰路についた。


 ゲームとしては、札幌の動きは、湘南戦と同様誉められたものではなかった。水曜日の柏戦は、重要な試合である。ここで勝ちを拾えばチームに勢いが付く。
 
 札幌は、まだまだ本州と比べ涼しい方である。サッカーにとってのこの気候の良さをプラスに変えてしまいたいものである。
 段々使える選手も増えてきて、調子の落とした選手の代わりをこなす選手が出てきた。
 しかし、今、絶好調の砂川選手の動きが今後の試合の鍵を握るといっても過言ではない。これから一層相手のマークもきつくなり、削られることも有りそうで、代わりを務める選手が現在札幌に居ない。上里選手も漸くゲームに出たばかりで、フルに活躍することは無理がある。フッキ選手もそうなのだが、変えの利かない選手のバックアップが今後の試合の勝敗を左右する事は間違いない。
 
 今日、得点した石井選手も、これを機に自信を深め、更にゴール前での相手に対して嫌なプレーをすることを目指せば、もっと得点に絡むことが出来るはずである。そうすれば、フッキ選手の得点能力と合わせ、素晴らしいコンビになるだろう。今後の鍵を握るプレーヤーだと思う。

 夏場、30度以上の暑さで戦わなければならない試合が増えてくる。去年も夏場に調子を落とし、勝てない試合が続いた。今年は、去年の轍を踏まえ、この夏場を乗り切って欲しい限りである。