日本に核兵器は必要か

北海道選出の中川代議士が口走った核武装論、以前からその傾向の言動が多かったせいか余り驚きはしなかったが、以前の国会なら大問題になった所である。

 それだけ国民に核アレルギーが薄れてきたことの証に違いない。何故日本は、核を持てるのに持たなかったか、凄く正しい言い方をすれば、世界で一つだけの核爆弾を落とされた国としての責務だったのだと思う。

 もし、日本が核を持てば、戦後まもなくであれば、あの戦争を起こした国である日本が、復讐のため戦勝国に対して核弾頭を打ち込まないとは限らないという思いを他国に持たせないためだと理解している。

 戦後の早い時期に核爆弾を持てば、今の日本の繁栄は無かったと思う。それは、今の北朝鮮の姿と真逆だと思う。

 では今の時期なら国際社会から核爆弾を持つのが可かというとこれまた難しいだろう。たださえ、原爆の材料であるプルトニュウムを国内に所有していることさえ何時でも核爆弾を製造できる能力があることになる。それさえも周辺諸国を疑心暗鬼にさせる要因であるのに、ここでまた核爆弾の所有の論議をした時点で、本当にアジアから孤立してしまうのは明らかである。またそれは、世界のあらゆる国に核爆弾の一層の所有欲を募らせる一方になるだろう。

 今、世界から除け者扱いされようとしている北朝鮮が、実際に核ミサイルを配備したとしたら世界は更に混乱をもたらすのは明らかで、ここは、日本が手を出せないのであれば、何とかして、アメリカ、中国、ロシアにその解決を委ねるしかないのが現状であろう。

 何かジャイアンの影に隠れてこそこそするスネ夫のようで情けないのだが、それ受け入れなければ、明日の日本は無いのは間違いないのは確かなようである。