医師の説明

昨日、マスコミ各社は、王監督の手術の結果を報道していた。

ニッカン
「がんは約5センチの大きさで、胃の上側から中央部にかけてあった。胃の粘膜下層と呼ばれる場所にも達していた。手術中に近くのリンパ節への転移も発見されたが、それも取り除かれた。医師団は「標準手術プラスアルファを行う目的で診断を行い、精度をさらに高めた」と胸を張った。胃を摘出し、食道と小腸をつなぐ消化管の再建処置を施したにもかかわらず、出血量はわずか72CC。缶コーヒー(190グラム)の半分にも満たない。北島教授は「輸血すると体の免疫力が落ちる。極めて少ない出血量」と説明した。」

読売
「胃上部にできた腫瘍(しゅよう)は長さ約5センチで、転移していたリンパ節とともに胃のすべてを摘出した。」

夕刊フジ
「がんの症状は「ステージ1のBで早期。食道、大腸への転移は手術前診断ではない」と医師団は説明した。」

スポーツニッポン
王監督が早期の胃がんであることを明かし「病巣に近いリンパ節のうち、1つに転移があり、切除した。肉眼上は(他臓器への)転移はない」と説明」

朝日
「がんは約5センチの大きさで胃の上側から中央部にかけての部分にあった。一部が胃の粘膜下層と呼ばれる場所に達していたほか、近くのリンパ節に転移していたが、取り除いたという。早期がんに分類され、日本胃癌(いがん)学会の治療指針では、標準的な開腹手術や、小さめに切る縮小手術が推奨されていて、治療がしやすい段階だ。腹腔鏡による切除は臨床研究と位置づけられている。」

こんな大変な手術を行い、更にその内容までも国民に知らせなくてはならないというのは、王さん程の有名人は大変だと思う。

手術結果は、リンパ節転移があり、5cmの大きさで、粘膜下層に達している「早期胃がん」ということで統一されている。

手術結果を会見した医師が述べた言葉をそのまま報道したに過ぎないのだろう。

しかし、医師団は何故発表したのだろうか?王さんの意向があったのだろうか?それとも余程の自信が有ったのか?

非難を覚悟でこのblogの記事に上げるのであるが、この会見自体、間違っていると思っている。この会見で、メリットを得るものは誰も居ない。

もし医師団が、個人情報の守秘義務という理由を上げれば、手術結果は何も言わなくても構わなかったわけである。手術結果を聞くのは、本人と家族だけで充分であったと思う。一般大衆は、王さんの真の手術結果を知りたいとは思わなかったはずである。
 何週間後かに王さんの健康が回復した元気な姿を見ればそれで納得したのではないか。
 
 するといったい誰がこの会見で得をしたか?

それは、ニュース記事に飢えたマスコミだけじゃないのか。

 王さんには今後、ストレスの多い監督業から足をあらい、大所高所からプロ野球発展のため尽力してもらいたいものである。