人間はミミズである。

今こうして文章を書く自分も含め人間は、地中にひそむミミズと同じである。
 ミミズが自分の本能の趣くまま地中の土を食らうのと同様、人間も地球の資源を食いつぶしながら生活している。

 ミミズは、原始的であるがゆえにそのまま土を消化していくが、人間は少し進化しているが故に、土を使い植物を育てそれを使って食用動物を育て食していく、原理は誠に同じなのである。

 なまじっか知能があるため、ミミズとは違い、本を読み、音楽を聴き、会話をする。また衣服で着飾り、移動の手段として乗り物を使う。そして、地球上を征服したかのように振舞うのが人間である。

 なまじっか、考えることが出来るから、人を愛したり、憎んだり、傷つけあったりするのである。

 そして、一遍に大量に人を殺すことの出来る核爆弾なども作ってしまうのである。

 人が、ミミズと同じように生きていたなら、何も起こりはしなかったかもしれないのだ。

 しかし、人間は、ミミズにはなれない。いくらミミズのように生きようとしても生きられない。何故なら考えることを捨てきれないからである。
 もし、この先人が地球上で暮らしていくためには、少しおとなしい暮らしを選択する必要があるのではないだろうか。

 できることなら、地中で土を食らうミミズになった自分を想像してみてごらん。