憲法改正 vs 生活維新 おいおい

昨日の国会で、民主党の小沢さんが、今国会は、「憲法改正か生活維新か」の選択であると演説された。
 この対立軸の立て方は失敗である。これを考えたのが、小沢さん本人かブレーンなのか不明だが、戦略的にどうなのかなと思う。
 
 まず一つに国民に問題点がわかりにくい。憲法改正と生活維新はまったく別の論議だからである。どちらかを選べといわれてどちらかを選ぶ二者択一にはならないからである。
 憲法改正には憲法改正の議論を戦わせなければならないし、格差社会といわれる富の分配の是正を行う生活維新は、それで正に重要な課題である。どちらか至急に解決するなら生活を先に解決しなければならないと自分は思う。憲法改正は充分な議論を更に積み重ねて少しぐらいその時間が延びたとしても何ら国民生活に影響が無い課題である。

 そう言った意味で、今国会は憲法改正論議ではなく、生活に関わる社会制度の議論を先にやろうというのなら納得するのだが。

 前回の選挙で、小泉自民党が圧勝したのは、国民にわかりやすく問いかけたからである。それは郵政改革にyesかnoの選択であった。それであれば、小沢民主党は、解りやすいキャッチフレーズを持つ必要があり、それは冒頭の選択ではないことを理解するべきだったはずである。

 もう一つ、生活維新という造語が非常にわかりづらい。誰かに説明を受けなければ何を行うのかもう一つピンとこない言葉である。それも国民に訴える力を弱めている所以である。

 少し小沢さんを批判する言葉になってしまったが、自分の本音は、民主党に頑張ってもらいたいのである。政権交代を行える政党が出てこなければ、かの国の一党独裁と変らないからである。小沢さんがこのblogを見ているとは思わないが、一国民の感想を述べさせてもらった。