「血液はドロドロよ」商法が流行っているらしい。

「血液はドロドロよ」商法が流行っているらしい。
 
 自分も人の事は言えず、中性脂肪は高く、きっと血液はドロドロに違いない。それに繰り返し流されるTVのあの血液の流れに淀む澱のような映像はインパクトが強かった。
 あの映像を見れば誰しも自分の血液が淀んでいるのは解るはずである。ある意味あれは映像大賞ものである。そんな賞は無いが。

 あれが健康食品や健康器具の宣伝に使われるからいけないのである。それが無ければ、最近のメタボリックシンドロームの予防を一般の人に喚起させるには手っ取り早い方法でもある。ただ、余りメタボリックシンドロームを強調すると商売気が見えてきてそれさえも胡散臭く見えてくる結果になってしまうのだが。

 あと、あのドロドロという表現は秀逸である。それに対する「サラサラ」とあいまって人の心に訴える表現である。「ドロドロ」は人を遠ざけてしまう効果がある。自分も本当ならなるべく「サラサラ」側に居たい。

 少し追加するが、血液がドロドロ即血管が詰まることは無い。それが本当なら現代人の大半は脳梗塞心筋梗塞で病院に運ばれることになる。しかし実際には起こっていないという事は逆説的に見れば因果関係は薄いということである。

 しかし、それが必ずしも健康に無害と言うわけでない。血液をサラサラにするには、薬とか器具に頼らず、適度な運動と食生活の改善で対処するのが一番の方法である。
 そんなに簡単に体質が変る薬や器具があるなら逆に恐ろしくて近寄れないではないか。