旭山動物園_2

ペンギンは、頭の上を飛んでいた。


 何時も混雑した日に来るため、いつも動物の森というより、人類の森を散歩している気持ちになる。

 そしてその目の前にいる動物を見るため大勢の人が鈴なりになる光景にはうんざりしてしまう。何故って、その目の前に居る動物より明らかに活きるパワーは強烈で、存在を自己主張し、なにやら毒気を振りまいているように見えるからである。

 だから、混雑した動物園では、なるべく人を観察するようにしている。ある意味疲れた動物達より面白い。