札幌 vs 仙台

漸く帰宅。ドームは久し振りの2万人越えであった。外は生憎の雨だが、ドームの中は雨など関係なし。
 緑の芝生が目にまぶしい。ドームでの試合は1ヶ月前であったのだから、芝生も養生されて今日の試合に合わせていたわけだ。

 試合は、前半は概ね仙台がボールを支配し優勢に進める。札幌陣内で良い様にパス回しされる姿は、これまでの試合と同様。後一歩が前に出ない札幌。更に言えば一人一人のプレー範囲が以前と比べて狭くなっている。それは裏を返せば、他のチームの熟成が進みよりチームの動きがシンクロしてきた結果とも言える。

 以前ならプレッシャーをかけることで繋ぎのミスが起こりそれを奪って前に素早く送り攻撃することが札幌の持ち味だったはずだが、相手がミスをせず、更にポジション取りが上手ければセカンドボールも拾えなくなる。それが札幌の不調の原因である。
 攻撃は、惜しいシーンもあったが総じてトップと後ろとの間の意思疎通が無さ過ぎる。今回先発した、イタカレ選手の動きも凄みを感じさせず。仙台が挟むようにすればミスをしてくれるといった状態で、ダヴィ選手の変わりは務まらない。
 まだ、公式戦2試合目でそれ以上のことは言えないが、フッキ、エメルソンクラスではないのは明らかである。

 それにしても攻めての精度が今ひとつ。相手に取られるボールばかりを前に上げるだけでは得点できない。ドーム内は風の影響を受けないのだから、狙ったところに蹴れるはずなのだがそれが上手くいかない。数多くのCKのチャンスを決めれないでは得点の匂いもしない。

 そして、今日一番の悲劇。大塚選手のゴール前のパスともなんともいえないボールを、仙台の満代選手に奪われゴール。以前もゴールを決められたがその時も札幌のミスから得点を入れられたような気がする。

 そしてそれが悪いことは、札幌の選手が下を向いてしまったことだ。好調時の札幌ならまだ得点を取る気持ちがあったはずだが、それが無くなってしまった。一点の失点を引きずり攻めが強引になる。
 確かに強引な攻めで得点を決めることはできる時もある。しかし、今日の札幌の攻撃は上手くつながらず、林選手の手の中に納まってばかりだった。

 後半終わり近くなって、漸く札幌が攻め始めるが、やはりゴール前の精度があれだけ低くては、得点は入らない。

 せめて引き分けを願ったが、得点が入らず、0-1で試合終了。
 札幌にとって勝ち点を失った意味は大きい。さらに言えばここで踏ん張ることができなければJ1昇格も夢と消えてしまう。

 選手たちも、もう終わったわけではない。まだ、首位にいることを忘れないで欲しい。2位以下も必ず負ける。自分たちも完璧なチームでないことは理解したはずである。ここからは一試合も負けられないというわけではない。
 得点を入れた試合は、落ち着いて試合運びをすることを願う。

 今日は、惜しい試合を落としたが、まだ次がある、選手達の奮起に期待する。