植木等さん死去


 「シャボン玉ホリデー」の頃から、笑いの真髄を表現されていた方だと思う。ご冥福をお祈りします。
 
 毎年、毎年、有名人が亡くなる。当然ではあるが、同時代を生きてきた人が無くなるという事は、自分たちの時代ももう少しで終わるのだということを実感させてくれる。

 これで良いのか?これで良かったのか?改めて自分の胸に問いかけるものだと思う。それが即ち幸せ不幸せに関わらず、自分が生きてきた時間が、人類に何かをもたらしたのかとも思う。この感想は少し大袈裟で、何か少しでも役立つ事が出来ただろうかと思い返すのである。

 シャボン玉や、無責任男は、白黒だったな。その直ぐ後にカラーになったのだが、あの画面の暗さの中に何か勢いを感じ一際輝いていた。あの頃今のようなビデオ技術は無かったから何か一瞬で消える映像を、見ている人の記憶に残そうとするテレビマンの気概が表出していたと思う。
 その消えてしまうものに対して残像を残すような勢いである。

 それは昔のものを思い出す郷愁みたいなもので、美化しているのかもしれないが、今のTVで後々まで残る映像は果たしてどの程度あるのだろうか?
 それはあと30年、40年後の人が決めるのだろう。