パフォーマー

行政改革担当大臣の渡辺さん。行政改革をやり遂げる熱意は素晴らしい。世論を味方につけようとする思いが伝わるが、限度を超えるといやらしく見える。

 町村官房長官の電話のやり取りを、テレビカメラの前でやるなどと言うことは、すこし鼻に付くところがある。TVに出るのは好きなお方だし、お父さんはあのミッチーである。もう亡くなられて久しいが、我々の世代には強烈な印象がある人である。そのご子息だからあの振る舞いも納得はできるが。

 自民党がもし影で糸を引いているとしたら、この後、大勢に影響が無い程度のものが生贄に上がりそれで行政改革が一歩前進したと言う形で終わるのだろう。
 あの電話も、我々に渡辺さんがいじめられているという姿を見せたいが為の演技に見えてくるから、人の外見と言うものは恐ろしい。

 それを逆手に取れば、大衆受けする人が同様なことをやればきっともっとワイドショーでも取り上げられ、オバさまたちに絶賛の拍手で迎えられることだろう。
 自民党は人選を誤ったのか?ただこれも余りに大衆を味方につけ、自分の占有領域を侵されたくないという政府首脳の考えもおありだろうから、この人選もうまく使えば落し所が見つけやすいのかもしれない。

 以上も自分の想像の産物で、真面目にやっている渡辺大臣を貶めるつもりは無い。ただ、余り派手にやりすぎると逆の憶測を生みかねないと思うのである。

 しかし、この対立の構造を国民に見せ付けて何が得だと言うのだろう。見えてくるのは官僚とべったりくっ付いた自公の大臣のいやらしい姿だと思うのだが。自民党は次の国政選挙に勝つつもりがあるのだろうか。

 さらに最後に付け足すが、やはり特定道路財源は温存されるようだ。暫定税率も向こう10年間延長と言うのだから頭の箍(たが)が外れているとしか思えない。すでに政府および国会議員の皆様は特権階級にいらっしゃる様である。