三連休

空には多くの雲が千切れ千切れに浮かんでいる。今日も晴天らしいが、快晴ではない。これだと晴れ時々曇りである。9月は、休みが多い。そして今回土曜の休みとあわせ3連休の休みとなった。先月は、色々なことがあり体を休める暇が無かった。更にストレスが溜まりすぎた感がある。そこで昨日は、ドライブに出掛けることにした。目的地は美瑛。何故ここにしたかは、朝のTVで美瑛の丘を放送していたから。何と適当な決め方、そして何も用意も無しという行き当たりばったり。どうせいくのなら、美瑛の丘をスケッチしてこようと考えた。そこで2Bの鉛筆を引き出しから取り出し、スケッチブックを押入れから取り出した。何故にスケッチブックが押入れにあるかは聞かないように。そして車は美瑛に向けて走り出した。天気は快晴、7時出発なので車の通りも少なく快適なドライブである。美瑛の町をナビに入れその示す道なりに車を走らす。途中、桂沢湖の湖畔で休憩。当然まだ売店などは開いておらず、三笠竜の大きな模型がひっそりと湖を見つめていた。そして、トンネルを抜けると目の前に富良野の街並みが広がっていた。まだ時間は9時過ぎ、途中スーパーの駐車場に入れこれからどうするか計画を練る。ドライブマップを開き、美瑛の方向を眺めると、目に付いたのが「北の国から」の説明書き。何度か富良野に来たが、北の国からのロケ現場には行った事が無い。その隣のやなせたかし記念館には何故か行っていた。そこでナビに麓郷をセット。美瑛とは反対方向になるが、行き当たりばったりの旅であるので無問題。車を走らせる。まだ、北の国からのロケ現場である麓郷の森に着く。時間が早いのでまだ人は多くないと思ったら、続々と人が湧き出すように現れた。丁度我々が着いた後に観光バスが着いたようだ。いつの間にか森の中の藪のような道は、人であふれ始めた。当初の目的であるスケッチ旅行。そこで、五郎さんが生活した家をスケッチすることに、目的地は美瑛であるのでここに時間は掛けられない。10分程度でスケッチを終わらす。そして車を今度は、五郎さんの作った石で出来た家のある場所へ。そこでも石造りの家をスケッチ。相変わらず人が多い。北の国からの放送が終わってもう10年20年位経つ。それでもこの多くの観光客である。フアンの人の根強い人気を知る。しかし、後20年もしたらその時代に見ていた人たちも年寄りになる。その後の展開をどうするのかなと少し富良野の人の気持ちになって考えた。富良野の人もそれ程心配していないのだろうか?でも第2の夕張にならないような方策を人が来ている今考えなければならないだろう。いよいよ次は、美瑛に向かうことに。もう既に時間は11時。食事もしなければならないし、美瑛の丘をスケッチしなければならない。のんびりしてはいられない。車を美瑛に向けて走らす。食事は、あのTVに出ていたレストランと考えていたが、名前を思い出せない。更にそれを調べるすべも無い。これが無計画旅行の悪い点。すでに車は美瑛の町の中。道の駅のレストランは人があふれている。食事を採るために店を探すがどこも駐車場が一杯なほど満員。ある店などは、おばちゃんが一人汗を流しながら料理を作っている。店の席には、目の前に水のコップを置いた手持ち無沙汰の人が多数。更におばちゃんは黙々とうどんを打っている。これは拙いと思いそのまま店を出る。美瑛は今、カレーうどんを売り出し中。いたるところにカレーうどんののぼりが立つ。車をぐるりと街中を走らせるが食事が出来そうなところは無い。しかしたまたまあった店に止める。店の中はお客で一杯。それでも開いた席があったのでそこに座る。本当に大忙し状態である。30分位待ったところで出てきた、カツカレーうどんを食べて店を出る。味は美味しかったです。この小さな町に、大勢の観光客が訪れる。しかし、それも雪が無い時期のみ。その間だけこの小さな町に観光客が訪れる。そして、この街に大きなお金が落とされるのだろう。小さな町にしては、立派な建物が多い。これが続く間にこの先を考えなければならないだろうはずなのに何故か立派な建物を作りたがる自治体が多い。この街に住む住民は、この大勢訪れる観光客をどう見ているのだろうか?お金を落としてくれる貴重な人たちだと思って入るだろうが、農作業をしている人たちは、遠慮なく自分達の作業場に侵入してくる人たちを快くは思わないような気がする。農作業をする農家は、自分の生活のために仕事をしている。更に農道は、自分達の農作業のために整備された道である。それを多くの観光客を乗せた車が行きかうようになってしまった。当然、この人たちが来なければ、街としても成り立たないのも分かっているだろう。観光が無ければとっくに過疎化が進み農地は荒れ果ててしまうかもしれない。そんなことを考えながらまた美瑛の丘のをめぐることに、途中にあるトリックアート美術館による。ここも何度も横を通るが一度も入ったことが無い。面白い。しかし、一度見れば2度は無いだろうか? この美術館の目的は、観光客が寄る場所としての位置づけだろう。このまま一見さん相手で存在するのだろう。そうこうしているうちに時間は2時。最初の目的であった、美瑛の丘のスケッチはまだしていない。しかし、既に疲れた。そして帰路についたわけである。