秋雨

東の空は明るいのに、朝の7時頃から急に雨粒が落ちてきた。その雨も直ぐに止んでしまったのだが、その冷たさは、秋を感じさせた。道端にあるナナカマドの実は、真っ赤に色づき小鳥についばまれるのを待っている。公園の銀杏木の葉は、まだ緑色をしているが、そろそろ黄色く色づくのだろう。アメリカの景気後退の影響は、不思議と感じない。何故なら今まで上がりに上がったガソリンもここしばらく値下がりを続けていて、春先の150円台に戻ってきたからでもある。スーパーの食料品もすごく高いというわけでなく、野菜など豊作だったものは、今の時期安売りされている。株が下がったといっても、被害に会うほどの株を所有しているわけも無く、更に借金はあるが貯蓄は無い身分にとっては、金利の上昇が痛いわけで、この様子では、金利の上昇もなさそうである。やはり、今後行われるであろう、輸出産業のリストラが始まれば自分の周囲にも影響が出始めるのだろう。今回の不況は、世界同時というわけではなく、資源を持つ国は、莫大な利益を上げている。それが、今まで脚光を浴びてこなかった、中東アジアの国々である。地下に眠る資源を掘り返すだけで大金を得ることが出来るのだからこれ程楽なことは無い。ただし、得てしてこういった国は、一握りの特権階級がその富を独り占めすることが多いのが現実で、その富を国内で再分配する仕組みが無い。そのため多くの国民が、贅沢な暮らしをしているわけでは無いというのが現実である。こうした富のアンバランスは、世界に不安定をもたらす。必ず富が集まったところとそうでないところで紛争が起きるのは、人間の性というものだろう。今後、富める中東アジアが世界の紛争の出発点になるのだろう。