定額給付金

朝日がまぶしく道路を照らしている。今日もおおむね快晴である。寒さも昨日と同様厳しい。 今日の話題は、どうしても定額給付金になるか。 実際のところ貰えるものは貰うというところが本音だが、その後日本がどうなるのだろうと言う漠然とした不安が心の底にある。 国民一人当たりおよそ2万円をばら撒く事で、一時的な景気対策にはなるのかもしれない。しかし、実際は、その2兆円を別なところに使い国民の不安を少しでも解消していただけると本当はうれしいのだ。 今の国民の不安の一つは、年末年始に訪れると予想される企業の倒産だろう。それによって増加する失業者に対する職場の斡旋だろう。失業者が増えれば、治安は悪化し、それだけでも一般の市民生活を危うくする。 更に、景気の悪化は、内定者の取り消しという社会人になろうとする若者の将来を変えてしまうような出来事も起きている報じられている。これから日本社会を支えていってもらわなければならない若者を切り捨てる社会の行く末は暗い。 もう一つの不安は、医療であろう。今、地方の病院は、疲弊している。都会に暮らす国民は、医療に関して左程不自由を感じていないだろうが、田舎に住む人たちは、来るまで30分、1時間掛かる病院へ車で通っている。更に入院が必要となれば、家族が近くに居ない都会の病院に入院しなければならなくなってしまう。 更に、医療費の3割負担は、医療を受けようとする人を遠ざけている。今の医療現場の現実は、比較的裕福な人か、生活保護等の保護を受けている人しか満足に病院に受診できない状況である。 生活を維持するため、月々の保険料はかろうじて払えるが、病院に掛かる余裕が無い人は、我慢しながら悪化するまで病院には来ない。或いは、酷くなるまで職場を休めない人たちである。 国民が受ける医療と言うものも確実に格差が生じているのである。国民全てが保険料を支払っているのにである。 この際、消費税が上がるのは止む終えない。その代わり、失業期間中の補償、老後の生活、国民の健康維持に掛かる部分は手厚くして欲しい。そのための方策として2兆円を使って欲しいのだ。 今回の2兆円のばら蒔きは、自分たちの政策能力の無さを世間に公表しているだけである。2兆円と言うお金を有効に使ってこそ政治能力だと思うのだが、それ程官僚の能力は低下したと言う事なのだろう。