寒中

今日の朝もまた冷え込んだ。TVの天気ニュースでは、−9度くらいの表示だが、実際の戸外は−15度くらいになっていた。毎日外の寒さのことを書いているが、この寒気はまだまだ居座りそうだ。

 この寒さが続く中、札幌雪まつりが開催される。この行事は、冬の札幌の一大イベントであり、道外や国外から大勢の観光客が札幌の街を訪れる。そのため混雑を恐れ地元の人は大通りには近づかないといわれている。

 本当は、地元の人が何も無い冬の間、少しでも地元を明るくしようということで始まったものが、いつの間にやら観光資源になり、お祭りを楽しむのは観光客がメインとなってしまった。そして地元の人はその行事を無視するか、あるいは札幌を訪れる人を楽しませるために裏方に廻ることになってしまったのだ。
 
 こう書くと、雪まつりを否定しているようだが、そうではない。この行事は、やはり何も無い北海道に明るさをくれるし北海道の景気を良くしてくれるものである。
 しかし、もてなしだけの行事参加では、そこに参加することで広がる交流が得られない。やはり地元民が大勢参加して楽しむイベントも必要だろう。どうしても一見さんばかりでは、その後の交流が深まらないことも事実である。そこが、このような一大イベントの問題点である。

 もしかしたらこのようなお祭りをするには会場が手狭なのではといつも思う。大通りに例えば中島公園が接していればまた環境が変わるのだろうが、大雪雪像が並び大勢の人が行きかうとお祭り会場がとたんに閉塞した息苦しさを感じさせるのだ。

 とはいってももう中心部には、そのような空間を求めることは無理で、今の大通り公園の存在も工夫が必要ではある。もし、再度都市計画が変更されるようなことがあれば、大通りの両脇50m程が公園になれば素晴らしい都市環境になるだろう。

 そんなことをこの寒さの中で考えた。