梅雨入り

予報は曇りで、空一面雲で覆われていたが、突然雨が降り出した。昨日の残りの水溜りが水しぶきで波紋が広がる。
 雨が続くせいで木や草花の緑が眼に鮮やかに写る。窓越しからでもその緑の葉の匂いが感じられる。

 北海道は梅雨がないと信じられていた。とはいってもお天気のことだから雨も降るときがあったがそのうち直ぐに晴れ間が広がることが多かったはず。

 しかし、近頃は、6月になると雨の日が続くことが多くなった。明らかな前線が北海道を覆うのではないが、シベリアの高気圧が持ち込む冷たい空気と、太平洋側から張り出す高気圧の暖かい空気の衝突が大気を不安定にさせる。丁度その辺りの緯度が北海道にあるようだ。そのためこの季節、低気圧が北海道の上空を横切ることが多い。

 こればかりは仕方が無い。その気候を変えるとしたら、ヒマラヤ山脈を削り取るしかない。そうすると日本、いや地球全体の気候が変動するだろう。
 なぜならあのエベレストに代表される山々は明らかに山頂は雲の上になる。それは川の流れのなかに飛び出た岩と同じ状況になる。
 川の流れで判るように、川に突き出た岩は、流れを変え岩の周囲に渦を作る。更にその渦は流れの強さに水量によってさまざまな変化をもたらす。
 その流れを遮る岩を川から取り除けば、流れが変わるのは当然で、日本の上空を流れるジェット気流と呼ばれるものも存在しなくなるのだ。

 気象の仕組みを解明するために、スーパーコンピュータを使用しシミュレートするが、もし可能ならエベレストが一夜にして消滅した際の世界の気候がどうなるかぜひ試していただきたいものである。

 架空の話ばかりしても始まらない。現実の問題は、この6月の雨の季節をどう過ごすかを工夫しなければと思う。幸い本州のように気温は余り高くならないので、カビとかの心配が無いのが救いである。