空は、東の空と頭上を残して雲に覆われている。南の方は、灰色の厚い雲である。その開けた空から朝日が降り注ぐ。その朝日も、もう既に真冬の南中点の高さくらいにまで昇っている。この不思議な動きを昔の人は、どう思ったのだろうか?

 話は変わる。

 この数日、日本を不安に陥れた北朝鮮のミサイルが昨日とうとう発射された。今日の朝日新聞の社会面では、外国メディアの感想として、「騒ぎすぎ」と報じていたが、何やら矛盾した書き方でもある。

 その騒ぎをここ数日間主導していたのは、新聞、TVを中心とするマスコミであったわけで、その間、冷静な対応を訴えていたところは無かったはずである。

 日に油を注ぐような報道を続けていたのを新聞、TV各社は反省して欲しいとさえ思う。

 結果的にミサイルは、日本を飛び越え太平洋に落下した。あの経済的に危機に直面している北朝鮮でさえミサイルを開発することが可能であるということは、今まで先進国の力の一つであった有利性が一つ消えたと言う事になる。

 この先、どのような兵器が常備されていくか想像もつかない。

 しかし、この度の騒動は、日本の有事体制の不備が更に明らかになったと言える。自分たちの身を守るためにある自衛隊を始めとする組織がいざ有事になれば本当に役に立つとはわからないと言う事が証明された。

 そしてPAC3などという兵器自体が張子の虎に近いものであったと言う事が判ったわけである。高い兵器も使い方を知らなければ無用の長物であり、それを維持している事が経費の無駄遣いであるとも言える。

 今回、一層の事それを使用して有効性を確かめる必要があったのではないだろうか。ただ見方を変えれば、もし実施していれば、日本の防衛力の実体がわかりどちらにしろ由々しき事態になっていたかもしれない。

 それが明らかにならなかっただけでも防衛省は胸をなでおろしているに違いない。

 今後の事を考えれば、喉に刺さった骨ではないが、何時も気になる存在に北朝鮮はなってしまったと言える。