和歌山カレー事件

 今日も青空が頭上に広がっている。外気温も5,6度だろう。7時過ぎだと既に太陽は相当高いところに浮かんでいる。夏至に向けてますます高度を上げていくのだろう。

 毎日毎日、様々な理由で人が死んでいく。事故であったり、自殺であったり、殺人であったりである。

 本当に死ななければならない人だったのだろうかと思う。またそれが定めだったともいえるのだろう。

 その中で、このニュース

アサヒコム(http://www.asahi.com/national/update/0418/TKY200904180217.html)引用

林真須美被告、面会取材でも無実訴え 21日最高裁判決

98年7月に起きた和歌山カレー毒物混入事件の上告審判決が21日、最高裁第三小法廷で言い渡される。4人が亡くなった事件の発生から10年8カ月。一、二審で死刑とされた林真須美被告(47)は今も無罪を主張している。一方の検察側は、直接証拠が一切ないなか、膨大な状況証拠を積み重ねてきた。

 林被告は捜査段階と一審・和歌山地裁で黙秘を貫いた。二審・大阪高裁では黙秘を撤回したものの、夏祭りのカレーにヒ素を混入させたとする起訴事実を否認し続けた。

 このため、検察側はヒ素の鑑定書など約1700点の状況証拠を裁判所に提出。(1)起訴された事件以外にも、林被告が保険金などを得るためにヒ素睡眠薬などを使って夫や知人らの殺害をはかった「類似事実」が多数存在する(2)カレーに混入されたヒ素は科学鑑定によって、林被告の自宅から押収されたヒ素と同一と証明できる(3)ヒ素を混入する機会は被告にしかなかった――として、カレー事件は林被告の犯行と立証した。

 これに対し、上告審で弁護側は「被告はカレー事件を起こす動機がない」という点を特に強調した。金銭を得るために繰り返した保険金詐欺と異なり、誰が食べるか分からない夏祭りのカレーにヒ素を混ぜる理由がない、と説明。(2)、(3)の主張に対しても「鑑定は信用できない」「林被告以外にも混入の機会があった」と反論した。(中井大助、山平慎一郎)

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朝日新聞は、獄中の林被告に面会し記事を書いている。

 この事件も、被害にあった人たちは、この日この時刻に事件に会った事は悲運であり、定めであったのかもしれない。しかし、この先にもし生きていたらあっただろう人生はどのようなものだったかと思うと、何が運命か判らなくなってしまう。

 林被告も公判中は、一審で黙秘、それ以降は無実を主張した。本当に無実だとしたら、真犯人はいるはずであり、その犯人は、まだ生きている可能性がある。そういった意味で、1審の黙秘がその運命を左右したのかもしれない。

 更に、真犯人がいるとするれば、町内の関係者である事が濃厚で、林被告と同時刻にカレー鍋の周囲にいた人物という事になる。そういった意味で林被告の黙秘に繋がったのだろうか?

 この事件、判決が下ったとしても、自白が無く、物証が乏しい事件のため事件の真相が本当に明らかになることは無いだろう。