ガラガラポン

 曇り。時折スプレーされたような雨が顔に当たる。気温は、12,3度だろう、相変わらずの天気が続く。

 鳩山前大臣の辞任から時を置かず、厚労省の現職局長が逮捕された。深読みすれば、与党側の思惑でここまでは人身御供にされたという事だろう。背景にある、民主党の大物政治家に問題が波及すればそれなりの選挙対策になる。

 更に動かぬ麻生総理も、世論の動向を気にしだした、結局これも西川問題にけりをつけることになるだろう。世論に押されたとなれば、西川さんの後ろ盾に鎮座する大物の人たちも文句を言えないと考えれば踏ん切りもつく。

 ここで、自民党内の小泉族との縁を切ることが出来ればと踏んではいるのだろう。総理のバックボーンも今あるのは麻生グループしかない。これが、他の係累と一続きになっていればまだ暗躍できたのだろうがそれ程の力が無かった。

 これで麻生さんの止めは刺されたといっても過言では無いだろう。後は、悪あがきをするのか潔く政権を禅譲するしかないだろう。次の自民党の総裁は、選挙管理内閣といっても良い状況になる。

 

 その跡を継ぐのは、名前が上がっている、小池、桝添さんでは無いだろう。負けると判っている戦いにおいそれと出てこないだろう。そこで上がるのは、町村さんあたりか。押しも何も無いただ空気のような存在でしかないが、今までの経歴から一度は総理の座に就きたいと思っているだろうから、担がれるのには最適な人だろう。

 この混沌とした世界情勢の中、民主党が政権を取ったからといって何も代わりはしないかもしれない。徐々にそんな雰囲気が醸し出されているが、さりとてこのまま自民党政権で日本の景気が劇的に変わるとは誰も信じていない。

 この先に大きな滝があることを皆が知っているのに、川に流された筏の上で誰が舵を取るかの議論に夢中で、舵を岸に向けて切るのを忘れてしまっている。

 そんな日本で政治への絶望感に溢れていると言えるだろう。本当は、自民党民主党ガラガラポンで政界再編をして挙国一致でこの危機を乗り越えるのが一番だろうとつくづく思う。