動機不在犯罪

 昨日の夜或いは、日付の変わった早朝から雨が降り出したようである。寝ていたのでその辺りは判らない。今も強くなったり弱くなったりだが降り続いている。

引用 日経ネット(http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090708AT5C0702P07072009.html

 パチンコ店放火・殺人、容疑者1年前に失職 生活困窮

 大阪市此花区のパチンコ店に放火し、23人を死傷させたとして殺人などの疑いで逮捕された無職、高見素直容疑者(41)が、約1年前に職を失い、生活が困窮していたとみられることが7日、元同僚や大阪府警此花署捜査本部への取材で分かった。借金が200万~300万円あったことも分かっており、同本部は、同容疑者が自暴自棄になって犯行に及んだ可能性があるとみている。


 どうも良くわからないのがこの話題。マスコミはこの事件に対して犯行の動機を勝手に色々な理由付けをしているが、真実はこの人の頭がおかしいだけだろうと思う。

 最近、わけのわからない理由で暴力を振るう、或いは事件を起こす人が増えている。ほんの些細な事のはずが、それ以上の暴力的パワーを振るう。

 そして方法が卑怯な方法であったり対象が自分よりも弱いものを狙うという、自分の身はより安全なところに置きたいと言う身勝手な発想な物が多い。

 こうなってくると、何時自分が同じ被害に遭うか予想も付かないことになり、おちおち外を歩いていられない状況である。

 例えばこの原因が社会が不安定になっているからという抽象的な言葉で締めくくったとしても、今後起きるであろう犯罪の予防には成らない。

 複合する色々なことが折り重なって犯罪は起きているのだから、それのどれか一つでも解消する事で犯罪は少しは減るのだろうと思う。

 そこで一つ社会的に問題なのは、犯罪を助長してしまう報道だと思う。例えばコンビニ強盗などが一つの例である。強盗の何割かは検挙できるが、その間、中々犯人は捕まらない。更にコンビニチェーンでは、犯人に店員は抵抗するなと教育が入っているらしい。下手に抵抗し、店員が死亡したり怪我をして補償するより、被害額の方が少ないからである。

 そうなると犯罪を犯すものは、少しの金額でも捕まる危険性が少ないとなれば犯行を重ねるだろう。更に警察の捜査力が他の重大事件に取られていれば、なお更、逮捕される率は低くなるとしたら、事件が頻繁に発生しそのたびにニュースになるが、犯人逮捕の報道が少なければ犯罪者に強盗を進める事にならないだろうか。

 更に、問題なのは、重大犯罪の検挙のニュースが少ない事である。逮捕されるのは、現行犯逮捕か、今回の放火事件のように犯人が自首する場合が殆どである。後は、かなり怨恨や関連の線でわかりやすいものばかりである。

 それ以外の、動機が不明な事件は、残念ながら警察の捜査能力に限界があるのは事実である。

 犯罪を犯しやすい環境がこのまま続くとするなら、こういった犯罪は徐々に増えていくだろう。何故なら警察が犯人を逮捕するまで、同じような犯行を繰り返す可能性が増えるからである。

 自分の身は自分の身で守るとしても、今までのような考えで外を歩くのは不可能である。人が多い場所でも少ない場所でも神経を尖らせて歩く事になると、非常に疲れることになる。

これを防ぐためには、警察の能力向上の他、やはり市民の協力が無ければならない。