たそがれ

 空の東半分を雲が覆い、西半分は綺麗な青空が広がっている。東の空の切れ間から太陽の日差しが差し込む。

 今日は、日中晴れらしい。気温も30度近くまで上昇すると天気予報の番組で言っている。 

 

 今日のニュースで、山城さんが亡くなったと報じていた。あれだけ活躍していたのに晩年は表舞台に出ないと思っていた。更に亡くなった場所は老人ホームであった。

 有名な俳優だったので以外といえば以外である。人は死ぬ時は一人なのだから、それも一つの人生の終わり方だと思う。

 こういうニュースに接するたび、自分の人生の終わり方を考える。このまま意識がはっきりして終えるのか、それとも痴呆状態で終えるのか、はたまた痛みで苦しんで終えるのか、考えても仕方のないことをふと考えてしまう。これも男性の更年期の一つの表れなのかもしれない。

 若い時は、時間がどんなに早く過ぎようとも全然問題なかったが、今は人生のゴールが目前に迫っていると実感してきているため、何もしないで時間が過ぎることに焦りにも似た感情を覚え始めている。

 昔、自分の年齢近くの先輩と話したとき。自分が今思っていることを聞いた事がある。自分がその年齢になり改めてその時のことを思い出し、人が生きていると誰もがたどる道なのだろうと思う。

 その気持ちが、若い時には分からない。外見は今まで通りだし、仕事もバリバリこなしていると思われ、そんな不安な気持ちになっているなどとは露ほども思わなかった。その発言を弱気と思ったりもした。しかし、実際その時がくればそうなり、こんな事を言う自分の事をやはり年下の者はそう感じているのだろうなと思う。

 そういった感情の或いは考えの違いが、世代間の行き違いを生むのだろうと思う。もしかしたら日本という国もその感情のギャップが世代間の軋轢を生んでいたのかもしれないなといまさら思う。