温室効果ガス

 朝方に雨は上がり、空には雨雲だけが残っている。どこかで降っているのか小さな雨粒が時折落ちてくる。風は冷たい。

 民主党政権が動き出している。以前の自民党なら選挙後直ぐに組閣人事に移行していたような気がするが、今まで政権を担っていなかっただけにその準備は大変なのだろう。その中で、民主党から出てきた話題はこれである。

 引用 毎日新聞http://mainichi.jp/life/today/news/20090908ddm008020009000c.html

日本が変わる:鳩山・民主代表、温室効果ガス「25%削減」--「90年比」

◇政府目標の転換明言 国連、NGO「歓迎」

 民主党鳩山由紀夫代表は7日、日本の20年までの温室効果ガス排出削減の中期目標「90年比25%減」を実現する考えを明言した。政府目標の「05年比15%減(90年比8%減)」の事実上の政策転換に向けて大きく動き出した形だ。具体的な政策手法は今後としているが、京都議定書に定めのない13年以降の枠組み構築を目指す国連や環境NGOの関係者からは「交渉の加速材料となる」と歓迎の声が上がった。一方、コスト負担を懸念して大幅削減に反対してきた産業界は厳しく受け止めつつ、鳩山代表が「主要国の参加による合意が前提」とも述べていることから民主党の動きに注目している。

 引用 産経新聞http://sankei.jp.msn.com/life/environment/090908/env0909080117000-n1.htm

「生産活動に制約」鳩山氏の温室ガス25%削減に産業界が猛反発

 民主党鳩山由紀夫代表が7日の講演で、2020(平成32)年の日本の温室効果ガス(CO2)について1990年比で25%削減を目指すことを明言したことに対し、産業界から反発の声が相次いだ。目標達成には生産活動の抑制を迫られるだけでなく、国民負担の増大で消費の冷え込みも心配されるためだ。鳩山代表は首相就任後に出席する国連気候変動首脳級会合で25%削減目標を表明する意向を示したが、産業界は、「国際公約になることは避けるべきだ」と危機感を強めている。


 最近、地球温暖化の原因は、CO2などの温室効果ガスの影響ではないという学説が出、更に地球は徐々に氷河期に向かっておりそれを温室効果ガスが氷河期の進行を遅らせているとまで言われている。

 そのどれもが確たる証拠が無く、どれが正しいかは、未来の地球人が証明する事になるのだろう。今生きている地球人にはどの説が正しいのか知る由も無く、ただ右往左往しているだけである。

 ただし、いえることは人間の環境破壊は猛烈なスピードで進行しているという事である。アマゾンやアフリカの熱帯雨林地帯は、人間の手で切り開かれ徐々にその面積を減らし、見た目にも環境破壊をしているのだと実感させる。

 私の住んでいるこの北海道も、開発という環境の改変が明治以降行われ、鬱蒼と茂る森は人間の手で農地として切り開かれてきた。そうなのである、100年前はまだ北海道は森に覆われた島だったのだが、それが一度人間が生活するようになるとあっという間にその姿を変えられた土地なのである。

 今自分が暮らしている家の周りは昔、熊や鹿、狐、狸、兎などの動物が普通に暮らしていたのである。今でこそ農業被害というが、昔なら動物の方が人間を侵略者と呼ぶだろう。

 人間は、この何百年の間、自分たちが住みやすいように環境を変えてきた。それは、森を切り拓き地面を平らにし、その面積を徐々に増やしてきた。それが人間にとって幸せだと思ってきたからである。そこには、人間からの視点しかなかった。

 今環境問題を議論すると、発展途上の国から先進国のエゴだと言われる。自分たちだけが先にやったことを後から追いかけているものに規制をかけるのは、これから文明を享受しようとする国々に対して不公平であるという。

 しかし、いつかは地球上での人間の歩みを止めなければ成らない時期がやってくる。それが何時来るか分からない明日かもしれないし明後日かも知れない。でもそれは確実にやってくる。

 人類の活動が停止すれば、またこの地球上に森が戻るのだろう。今人間が行動しなくとも、時間は必ず地球を昔の姿に変えようとするだろう。それが今までの歴史である。人間は恐竜時代の恐竜と同じ運命をたどるだろう。

 温室効果ガスの削減努力は、経済の発展を止めるというが果たしてそうだろうか?

 経済の発展を止めたのは、人間の誤った知恵の使い方ではないだろうか。好景気、不景気がやってくるのは人間が経済活動を行えば自然とサイクルのようにやってくる。今回のサブプライムに端を発する経済不況も自分たちが引き起こした事で、温室効果ガスを削減する努力で経済の発展を阻害するというのは机上の空論だという事が証明されたのではないだろうか。

 さらにこの経済危機に立ち向かうには、世界の国々が一つに纏まる目標が必要である。その一つがこれである。この目標を達成するために世界の国々が知恵を出し合うことで、世界の融和が図れるのではないだろうか。