台風18号

 外の気温は、既に冬が来る事を想像させる。上着だけでは寒いくらいである。雲はねずみ色で所々乳白色が混ざり空一面を覆っている。そのため昼行灯ならず昼街灯とも言うべきかまだ明かりが灯った街灯がある。

 台風は、自分の予想に反し紀伊半島知多半島に上陸し本州を横切り一端日本海に出るようであるそこでまた進路を東方に代え北海道に上陸する可能性が高い。

 ただし、日本アルプスなどの高い山を越えていくためその間に勢力を弱め温帯低気圧に変わる可能性が高い。

 何故なら台風が台風であり続けるためには、巨大なエネルギーを必要とする。(あれが巨大な扇風機だとするとどれ程のエネルギーが必要かわかるだろう。)そのエネルギー源は海上にいるときは海面から立ち上る水蒸気である。しかし、陸上に上がった場合そのエネルギーの供給は絶たれ、惰性で進む事になる。

 また、陸上は海上のように平らではない。進行方向に山や建物が有り風を乱す障害物が存在する。そのため風の強さも弱まるのである。

 だから、本州に上陸したと同時に勢力を弱めるのが通常の台風の動きである。しかし、これにも例外があり、本当に巨大であれば上陸したエネルギーロスを賄えるエネルギーがあるのでそのまま勢力を弱めるまで相当な時間がいる。それで余裕で本州を縦断してしまうことがある。また、本州を横断し日本海に出たときに日本海の海水温が非常に高ければ、水蒸気の上昇気流を受け回復する事もある。

 ということで北海道には8日頃到達するらしいが、用心に越した事はない。

 ついでに、マスコミの報道も、被害な甚大なところばかりの情報が多すぎる点は、毎回気になるところである。台風の被害を軽視するつもりは無いが、台風の中心地でカメラを回し実況を中継するのはワイドショーに任せては如何だろうか?ニュースの時間は、落ち着いた報道がなお更必要だと思う。

 <追記>

 予想に反し台風の勢力は強いまま推移している。また進路は、東北から太平洋に抜け日高沖を抜けて行く様で北海道への直撃は無いようである。ただ強風圏内に入り雨も台風から伸びた雨雲が北海道上空を覆っている。衛星画像を見る限り既に台風の目はおぼろになっているため、太平洋を抜けた辺りで温帯低気圧に変わりそうである。

 温帯低気圧に変わったからといって風や雨の影響が全くなくなるというわけでなく、強い雨風がありそうなので作物への影響が心配である。ただ救いは、既に北海道の農作物の収穫のピークは過ぎていることである。(勤労感謝の日が北海道の農作業の終了日とも言って良い)

 ただ昨日のニュースで、青森の農家がりんごの収穫に追われている映像が流れていたが、まだ収穫が終わっていないところではこの台風は、日照不足とのダブルパンチに違いない。景気回復が思うように行かず更に不作とあっては日本にとって泣きっ面にハチ状態で、今年の冬が心配になる。民主党政権にとっても災難かもしれない。

 こういうときこそ政権交代の真価を発揮して欲しいものである。