空港問題

 晴れ。路面の水溜りに張った薄氷が朝日に反射してダイヤモンドのようにきらめいている。気温は、冬さながらである。吐く息は白い。


引用 日経新聞http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091117AT3S1601J16112009.html

3空港問題、10年度に結論 馬淵国交副大臣

 馬淵澄夫国土交通副大臣は16日の定例記者会見で、関西国際空港伊丹空港神戸空港の関西3空港のすみ分けについて「喫緊の課題としてなんらかの整理、解決をしないといけない。(有識者を集めた)国交省成長戦略会議でしっかり議論を重ねたうえで結論を出したい。2010年度に固めていく」と述べた。

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 関西へ行くと何時も不便利に思うのは何故かというと、一番関西圏で便利な伊丹が常時使えず、交通の利便性が悪い関空神戸空港を利用せざる終えないからである。

 例えば、北海道なら千歳、旭川、帯広と大きな空港は関西同様三空港あるが、札幌に用事がある場合、敢えて千歳以外を選択する必要が無いだろう。千歳便が満席なら仕方ないが、その場合日程をずらすことも考慮するだろう。

 しかし、関西に行く場合そうはいかない。何故なら伊丹でなくとも関空、神戸それぞれ時間は掛かるが目的地には行く事が可能だからである。更に言えばその微妙な距離感がそれぞれの空港を存続させる意味も出てくるからである。

 三空港の内、どれもが廃止しても良いだろう。無くなってはじめて判る不便さは出てくるだろうが、差し当たって今の巨額な赤字を解消するためにとらなければならない対応を考えるなら度伊丹以外は納得するだろう。

 しかし、この問題は、景気がよければ改めて上がる事は無かっただろう。景気後退がこのような無駄をあぶりだしているともいえる。

 

 一つ付け加えるなら、新聞の論調が180度、廃港と存続にコロコロ変わるのが読んでいて腹立たしい。この問題を考えるに当たって両者の意見を併記する必要があるのは判るが、ある記事では無駄を協調しながら、廃港になると困ると言うような話を持ってくる。それはまさしく今の行政と同じ対応である。そこで考える事をやめるからいつまでたっても問題が解決する事は無い。

 解決しない問題を先延ばしする事で生れた損失は莫大な物になる事は予想が既についていることである。

 解決できない問題を先延ばしする事で、いつかその問題が問題でなくなることもたまにある。時が解決すると言う事である。しかし、先延ばしても解決しない問題もある。

 その問題をマッチポンプのようにはやし立てるマスコミの報道のあり方を考える必要があるだろう。