窮鼠猫を噛む

 朝5時頃目を覚ますと屋根を叩く雨音が聞こえてきた。最初は小降りだったが、徐々に小雨に変わってきた。この雨は本当に久しぶりである。これで少しは道路の埃が押さえられるのだろうか。

 今日の話題はこれ。
引用
[ウィーン 14日 ロイター] 国際原子力機関IAEA)によると、北朝鮮は核施設の監視団との協力をすべて打ち切るとした上で、監視団に対しできるだけ早期の国外退去を命じた。

 これに先立ち、北朝鮮は核問題について話し合う6カ国協議からの離脱と核施設の稼動再開を表明した。

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非常に判りやすい北朝鮮の行動である。
ここで問題なのは、どうのような行動が正しい方法なのかと言う事だろう。

このまま追い詰めて、相手が反撃してくるのを待ち攻撃を加える。反撃を食らう前に先制攻撃をするという攻撃的な方法と、少し追い詰めるのを止め、相手に考える時間を与え白旗を揚げるのを待つ。この場合飴を与えるのも一つの方法である。
しかし、前者の欠点は、攻撃時に相当の被害を覚悟する必要があることと、イラクのようにゲリラ的戦法を取られた場合、長期化する可能性があり、多くの市民が巻き添えになることだろう。
後者は、考える時間を与える事は、反撃の準備を与える事である。自分から攻撃を開始することは戦争を意味するところだから、早々仕掛けはしないだろうが、相応の被害は予想される。

 北朝鮮は、今まで上手くブラフを使い分けてきた。相手を混乱させる事により自国に利益をもたらそうとしてきた。確かに利益を得られただろうが、自国を平和的に世界に認めさせることで得られるその何倍もの利益を不意にした可能性がある。
 それでも尚、世界から孤立しようとする行為は、独裁国家でしか出来ない。

 それに対して、日本はどうするのか?北朝鮮が危険だからといって、独自で先制攻撃をすることは不可能だろう。日本に与えられた手段は、米中ロの動きを見ながら自分たちの主張を世界に認めさせるかだろう。
 今回は、曲がりなりにも国連の議長声明を勝ち得た点は評価に値するだろう。これは、今回の不景気に日本が援助表明した金の力がものを言ったように思う。
 だがこの状況も一時のことであり、今後永続的に、世界が日本の主張を聞き入れることに繋がらない。これを永続的に得るために、色々お金や物を投資する必要があるのだろう。それにも方法と手段があるのだが。

 景気が悪くなると同時に、世界各国の思惑や駆け引きで、意図した利益を生むために日本として立ち回りを考えそれを実行しなければならない時でもある。その駆け引きの優劣が今後の日本の浮き沈みを左右しているといってよいだろう。