大食い

 曇り空。連日の青空から打って変わり、空一面に白い雲が浮かぶ。気温は、少し肌寒い程度である。


 今でも大食いの番組があるのだが、見ると何だか不快になるようになってきた。それは時代の空気のせいだろう。

 数年前まで、飽食の時代といわれ、その真逆として健康ブームが来た。国民こぞって健康を旗印に禁煙活動、ダイエットと目の前に食べ物が溢れているのに摂生を強いられた。それは、精神的ストレスをもたらすものだった。その反動で、TVに写る素人が、腹いっぱい食べる姿は、我慢を強いられている視聴者のストレスを解消するものであった。

 自分が食べられない物を代わりに食べてくれる。更に、こんなに節操無く食べるからあんなに太るのだと。それに比べ自分は、節制しているからあんなに酷くは太っていないと安心させてくれたのである。

 しかし、数年前から飽食の時代は徐々に変わり始めてきた。さらにギャル曾根さんが登場して雰囲気が変わったとも言える。「何故あんなに食べても太らないのか?」自分は、少し食べただけで太るのにという妬みに見るものを心を変えたのではないだろうか?
 更に、あれだけの量を食べるのにどれだけお金が掛かるのか、もし太る必要が無いのなら食べ物を無駄に消費しているだけに過ぎない番組になってしまった。

 とここまで書いてきて、自分の文書も大食いに勝るとも劣らない駄文だという事に気付いてしまった。