選挙

 本当に何時雨が降り出してもおかしくないような、くろみがかった灰色の雲が空を覆っている。風は本当に冷たい。


 引用 朝日新聞(http://www2.asahi.com/senkyo2009/news/TKY200908260489.html

民主320超、自民100前後 朝日新聞中盤情勢調査

総選挙中盤の情勢について、朝日新聞社は22〜25日に全300小選挙区の有権者を対象に電話調査を実施、全国の取材網の情報を加えて探った。それによると、(1)民主は非常に優勢で、衆院の再議決に必要な3分の2の320議席を得る可能性がある(2)自民は大敗が確実になり、100議席前後に落ち込む見通し(3)公明は小選挙区で苦戦、20台にとどまりそう(4)共産は比例区でほぼ前回並み、社民は小選挙区で善戦、などの情勢になっている。


 選挙前の報道では、民主圧勝である。ただしこの影響で、実際に投票に行かない場合も増えると思われるので、このまま結果がイコールになるとは限らない。更に劣勢の自民党も懸命な巻き返しを図るだろうから民主党にとってもこの報道は余りありがたくない思いだろう。

 既に今回の選挙の総括になるが、やはり自民党は、日本が右肩上がりの成長している時に仕事をさぼった付けがここにきて結果につながると言う事なのだろう。
 成長期には、企業も政治は自分たちに影響が無ければ特段問題を生む事が無いため自民党を支持してきてたはずである。そして多くの国民も、このままのぬるま湯的環境がいつまでも続くと思えば大きな変化を求めなかった。

 その後バブル景気がしぼんだと同時に徐々に先行きの不安を覚え、前回選挙で小泉さんにこの国の将来を預けるつもりで自民党の圧勝を生んだのだと思う。しかし、その願いも叶わず、世界の不景気に日本も巻き込まれようとしている。
 その時に直面して国民は、ぬるま湯的体制に陥っている自民党よりは、まだまだ多くのしがらみを抱えていない民主党の方がまだましな政治を行ってくれると期待して今回の行動に繋がったのだと思う。

 今までの自民党では、もうこの古い体質を変えれないと国民は漸く悟ったのだが、もしかしたら時は既に逸しているかもしれない。それ程、官僚、政治家、企業の関係には永年の垢がこびりついている居ると言える。

 もし来週に民主党政権が誕生した場合、やはりアジアの中の日本の立場を明確にするべきだろう。
 江戸時代の鎖国体制が終わった後、日本は他のアジア諸国より先に世界の仲間入りをした。その後何度かの戦争を経て日本は、工業国家として世界の先頭に立ち今まで進んできた。そして今アジアを見渡せば、日本がまだ自分たちの後ろに居ると思われていた国々が対等の位置に並ぼうとしている。

 ここで日本だけアジアを離れ、一国として生きていくのか、それとも他のアジア諸国と友好的な国づくりをするのか明確にする時だろう。
 いつまでも他のアジア諸国が日本の下請けの地位に甘んじているわけは無く、いつかは日本を抜き去る時が来るだろう。その時に、日本はどの位置に立つべきかハッキリさせて行動すべきだろう。
 
 来週にならなければ結果はわからないが、今後、アナウンス効果で投票率が下がるのか、それとも勝ち馬に乗ると言う事で雪崩を打って自民党から民主党に支持者が移るのか、フタを開けるまでは予想が付かない。しかし、自民党が危機的な状況にあるのは間違いない。