民主党

 曇り空。所々抜けたように空が見えるところがあるが総じて雲が多い。その空を逆V字型に編隊を組んだ白鳥が苫小牧の方に向けて飛んでいく。ウトナイ湖のほとりにいくのだろうか。

 新しく出来た民主党政権の船出はやはり上乗ではないようだ。国民は、政治は連続的に行われている感じている。それは「国」というキーワードのもと、自民党が政治を行おうと民主党が政治を行おうとそれは同じなのである。
 今の世界的な経済不況も別世界の話で、現実は身近な部分を解決して欲しいと願っている。例えば就職であり、資金繰りである。日本が世界の経済危機を先頭に立って解決しようとしていたとしても、まず自分がその経済不況の荒波に飲み込まれないようにして欲しいと願う。

 例えば、今の不況でも影響を受けている層と受けない層は存在するわけで、お互いの立場によって政府の政策にたいしてして欲しいと言う要望が異なる。
 例えば不況に関係ない人は、なるべく今の状況で出来るなら税金や負担を減らして欲しいと考えるだろうし、その不況をもろに被っている人は、税金を注ぎ込んで公共事業や補助金、手当てを貰いたいと考えるだろう。

 子供手当てにしても、子供がいる家庭は早く欲しいだろうし、子供の居ない家庭は、赤字国債を発行するくらいならもう少し手当てを出すのを遅くする或いはやめてもらっても構わないと思っているだろう。
 
 その多くの意見を満足させるためにはお金が幾ら有っても足りない、そのお金は沸いて出てくるものでもなく税金という形で国民から吸い上げられるものである。税金を納めずにお金が沸いてくるのは産油国しかない。

 全ての人が幸せになる方法は、実際はない。あればいつか夢から覚めるようなほら話である。現実は、利益を得る人利益を得ない人が何時でも生れるように出来ている。
 しかし、それもバランスで、今まで利益を得ていない人が順繰りに利益を得る事が出来るようにすれば不満もやわらぐはずである。