北朝鮮

 晴れ、路面に残った水溜りには氷が張るほど気温は低い。もう少しで12月、そうすれば冬本番である。


引用 毎日新聞http://mainichi.jp/select/world/news/20101124ddm007030137000c.html) 

南北砲撃戦:不安募る韓国市民 「攻撃対象になる」 軍事訓練、中止訴え

 【ソウル支局】韓国西方沖の延坪島と周辺の黄海水域で北朝鮮が砲撃し、住民被害まで出ているというニュースは23日午後、テレビなどで速報され、首都ソウルの主要駅に設置された大型テレビには報道を見守る市民の人だかりができた。現地は420世帯が停電、携帯電話や無線が通じないため情報は断片的で、市民らには不安といらだちが募っている。

 昨日の夜、携帯電話のヘッドラインニュースにこの事件の情報が流れた。

 この事件どちらが失うものが大きいかの戦いになるだろう。

 失うものの大きさでいえば、韓国の方が大きい。北朝鮮は、情報という肝の部分を抑え失うものの大きさを知らせないようにすると同時に、国民に常に戦時下の状況を植えつかせている点で有利だろう。まさしく情報戦争に於いて一歩リードした形である。

 一方、韓国にとっては非常に難し対応を迫られている。国益の大部分を失うことを怖れなければ、軍事力からいえば韓国軍が非常に有利だろう。しかし、当然その戦いは、韓国内の色々な財産を失うことになる。

 今の状況では、韓国民がそれを受け入れることは無いだろう。それを見越して北朝鮮は、軍事境界線上の島を砲撃したのだろう。これがもしソウル市内だったら即刻戦争に突入するからである。

 

 では、この事件北朝鮮にとってどれほどの利益があるかということである。まさしく、これは国内向けの宣伝であろう。それ程、北朝鮮の体制は、不安定化していることの表れでもある。いうなれば、今回の世襲は、北朝鮮国内でも受け入れられていない可能性がある。

 翻って日本、対岸の火事を決め込んでいるが、果たしてその気構えでいて良いのかということである。例えば韓国が北朝鮮に報復に出た場合、日本はどのような対応を取るのか気がかりである。今の弱体化した日本政府にその対応の可否を決めることが果たして可能だろうか?はなはだ疑問である。もし可能なら、決断をしない方が安心かもしれない。

 

 日本は、既に情報戦争で負けている。この事件の知らせが総理大臣に行った経路がマスコミ報道だったらしい。もしその情報を操作している勢力があるとしたら一大事である。それとも日本に緊急時対応の情報網が存在しないとしたらそれも一大事である。

 これまで色々な事件があり、更に北朝鮮が核ミサイルを開発している段階であり、更にミサイルが日本各地を射程圏内に収めている現状で情報を収集しなければ、ミサイル発射後その知らせが総理大臣に向かわなければ誰が指揮を執るのだろうか。

 その点を考えても、今回の日本政府の情報伝達経路に不備があるといえる。この点は早急に命令系統を構築する必要がある。

 日本に配備したパトリオット自体が機能しないことを既に自衛隊関係者の周知の事実としてあるのなら、北朝鮮が核ミサイルを日本に向けて発射しても対応のしようがないが、もし、首相官邸がそのミサイルの標的にされただけで日本は終わってしまうことになる。

 危機管理の要諦は国民に知らされないだろうが、少なくとも今回の政府の危機管理能力を疑わざる負えない。