核拡散

 朝起きたときた頃から雪が舞い降り始めた。その雪もやがて雨に変わり横殴りの風とともに体に吹き付ける。傘をさす手が寒さで凍える。

 CO2削減の意味もあり、原子力発電の建設が世界的に広まっている。その広まりは、先進国に留まらず発展途上国にまで広まろうとしている。
 やはりここで問題となるのは、格の平和利用なのだが、その監視体制は心もとないものがある。
 現に、旧ソ連が崩壊し幾つかの国に分裂した際、核兵器が適切に処理されず他の国に持ち出された疑惑がある。
 核兵器がもしかするとテロリストと呼ばれるグループに流れた或いは今後も流れて行く可能性が無いと言えない状況で、核拡散の動きは、人類の存亡に影響を与えることになるだろう。

 
引用 東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010041102000075.html

核テロ防止へ協議 安保サミットあすから

 【ワシントン=嶋田昭浩】オバマ米大統領が呼びかけた「核安全保障サミット」が十二、十三の両日、ワシントンで開かれ、四十七カ国と国連、国際原子力機関IAEA)、欧州連合(EU)の代表が、原子力関連施設を標的とした「核テロ」を防ぐための対策を協議する。

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 気になるのは、この動きがどれだけ世界に共有されるかと言うことである。間違いなく問題は、この会議に参加していない国の動きである。
 

 テロで心配なのは、核兵器という大きな被害を与えるものより、むしろ核物質そのものを広範囲にばらまくことだろう。それにより人間に及ぼす被害は、急性ではなく慢性的な被害をもたらす事になる。
 
 例えば東京の都心に何らかの方法で核物質が広範囲に散布されれば東京の機能がストップし日本に与える影響は、致命的なものになる恐れがある。
 ただし、この方法もどのようにして高濃度の放射性物質を粉砕するかと言う問題もあるし、相当な設備を持たなければ、その作業をする人間は短時間で死に至るわけですぐにそういった事件が起きるというわけではない。

 しかし、そういった設備を持つテロリストが存在しないと言い切れないところに現実の恐怖がある。現にテロ支援国家と呼ばれる国にも原子力発電所が存在した事実があり、国レベルでそうする恐れが無いとは言えない。

 今後、環境の名のもと多くの国が原子力発電所を建設し、否応なく人類は、核と日常的に向き合う事になるだろう。
 始めて兵器として使用したアメリカには、その行為を行ったことに対する責任を持たなければならない。
 そして他の核保有国も、核兵器の脅威がミサイルではなくそれ以外の方法に変わっていくことに対する協力体制を至急構築するべきである。