鳩山首相辞任に思う

 雨上がりの曇り空。気温は、少し低めである。今週は、晴れ間が続く予定だったが、現実は、曇りと雨の日が続く、時たま晴れても風は冷たいままと、6月に入っても相変わらずと言って良い。
 今年の夏はやはり冷夏と成るのだろうか。


引用 時事ドットコムhttp://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010060200871
 次期衆院選に出馬せず=「退陣、国益につながる」−鳩山首相

 鳩山由紀夫首相は2日夕、首相官邸で記者団に「次の総選挙には出馬はしない」と述べ、今期限りで政界を引退する意向を表明した。首相は、その理由について「首相たるもの、影響力を(退陣の)その後、行使し過ぎてはいけない」と説明した

  • -

 何と言うかあっさりお辞めになってしまった。ここ最近の流れは、責任をとって辞めると言うことが一種の日本の伝統に成ってしまった。
 本当にこれで良いのですかと日本国民に聞いて回りたいものである。

 普天間の問題もそうであるが、沖縄に基地はいらないと国民が感じており、沖縄の人も沖縄から米軍基地が無くなれば良いと願っている。そして日本の他の地域に暮らす人は自分の住むところに来ないで欲しいと願っている。とマスコミは伝えている。
 それでは、アメリカ軍基地を国外に移転させて欲しいと言う言葉には、日米同盟、核抑止力の観点から、それは非現実的な考えであると非難される。

 それでは、一体どうしたら解決策があるのだろうかと素人の自分でも非常に疑問に思う。

 そして解決方法は、自分たちではなく政府に決めてもらうと考えているわけである。なら、総理大臣や政府が県外移設にたいして案を出したら猛烈に非難する。それでは前に進めないではないか。

 明らかに、日本国民が、幼児化しているとしか言いようがない。人のミスを常に監視し、隙あらば相手を非難する言葉を発しし続けようと待ち構え、堪え性が無く、せっかちで、自分の利益を追い求めようとする。

 日本国民と書いたが、良識ある人も大勢存在するだろう。自分たちの誰かが痛みを享受しなければ前には進まないという思いを持つ人は居るだろう。

 しかしそういった意見は、押し込められ、文句を言う人のみの言葉だけが広がっていく。勝ち馬に乗らなければいけないと皆が急き立てるため、冷静に物事を判断することができなくなってしまっている。

 日本という国は、民主主義国家を標榜している。民主主義国家が国家である為には、国民ひとりひとりの利益よりも国益が尊重されることも当然ありうる。多数決は必ず少数派を生みその少数派は、利益を得られないのだから、多数決で物事を決める機会が増えれば増えるほど何らかの不利益を受ける人が必ず発生するのである。
 
 では、今の日本の国益の為に決めなければならないことはどこにあるか?

 普天間の問題も大事なことかもしれないし宮崎の口蹄疫の問題も大問題であるが、そのことにすべての議論を集中させその他の真に解決しなければ問題を先送りさせることが果たして良いことだろうか?

 今の日本に解決すべき問題は、これからの日本経済の先行きである。更に言えば国の借金の問題であり、消費税に代表される国民の負担である。

 それをまず話さなければならないし、政府はその問題に関わって欲しいのである。その最たる役目は総理大臣が指揮をとらなければならない。

 普天間口蹄疫の問題は、国を上げて取り扱わなければ問題だが、その役割を担うのは、所管の大臣が当るべきだろう。何から何まで総理大臣が前面に出て解決に当たる必要は無い。

 今日の鳩山さんの辞任に対して評論家がしたり顔で解説している。本当にこの人達の存在価値はどこにあるのだろうかと思う。あの政策が失敗だったと得意げに評論する姿に絶望した。
 この人達は、本当に日本を良くしようという思いは無いのだと。少なくとも日本を良くするために何度も頭をすげ替えていては、決して評論家の言うような素晴らしい日本は出来ない。