W杯は続く

 雨、とは言っても小雨で傘をささずとも短い距離なら左程心配することはない。今までの暑さが嘘のような涼しさで有る。

 毎日、W杯の試合は続き、徐々に見れない試合のデータは溜まっていく。昨日も書いたが、毎日、新聞やTVで結果が流れるため見る気持ちが半減してしまい、時間ができる頃には、既に決勝リーグになってしまうかもしれない。
 前回のW杯も結局撮りためた試合のデータは、早送りで見るか結局消去してしまった。今回もそれに近い事になりそうである。
 
 それでも昨日は、見逃した日本対カメルーン戦の録画をまた見直した。そして改めて、カメルーンと当たって日本はラッキーだったと思う。
 カメルーンが初戦でチームとして完成しておらず、個の力で打開を計るため日本は網に掛かるのを待つだけだった。あれが連携してゴール前にこられていたら守備網はズタズタにされただろう。それが無かっただけ日本にとって好都合であった。
 
 しかし、次のオランダ戦はそうもいかないだろう。相手も一試合戦い、それなりに試合勘を掴んだろうし、勝ちゲームをしてきたわけである。攻撃時の連携もそれなりにとれているため左右に振り回されれば、日本も集中を途切らせる場面も出てくる。そこを集中して行けば引き分けも見えてくるだろう。
 攻撃は、全員で攻めるのではなく、前の三人でカウンターで攻める事になりそうである。それも試合的には面白くないが、決勝リーグに進むためには是非とも必要な戦法で有る。

 親善試合、壮行試合を負け続けた結果、選手に絶対勝てるという自信がないのが今の日本には好都合に成った。一種のあきらめに似た心境が、冷静な試合運びを行わさせている。もしこれが勝ち試合を経験して中途半端なおごりがあれば一挙にぐたぐたにされるだろう。前回のドイツ大会のようにである。
 その時は、その前のヨーロッパ遠征で日本代表にやれると言う自信を芽生えさせたが、やはり本大会では上手く行かなかった。選手個々に慢心が有り、目標を一つにすることができなかった。

 今回は、それと比べ勝つ事の難しさを選手全体が共通意識として持っている。そして勝つためには必要最低限何をすべきかを知っていることが日本の強みに成っているのだろう。本当に試合はやってみなければ判らないものである。