内閣支持率

 雨上がりの曇り空である。気温はプラスだが10度以下である。もう7時を過ぎたというのに厚い雲が太陽の光を遮り街燈の明かりはまだ光を放っている。

引用 朝日新聞(http://www.asahi.com/politics/update/1213/TKY201012130217.html
 

菅内閣支持21% 比例投票先自・民逆転 朝日世論調査

 朝日新聞社が11、12の両日実施した全国世論調査(電話)によると、菅直人内閣の支持率は21%で、内閣発足以来最低となった。不支持率は60%。前回調査(11月13、14日)では支持27%、不支持52%で、支持率低下に歯止めがかからない。

 この内閣支持率の世論調査の結果をマスコミは「錦の御旗」のように振りかざす。確かにこれは政府に対するマスコミの武器である。これによって内閣総辞職した時代もあった。

 しかし、それも何となく安定した時代であれば許されただろうが、今この混乱が押し寄せている時代に、世論調査で政治の舵取りをしていたら将来を誤るのは目に見えている。
 万人居れば万人の考えがある。その一つ一つは、世論調査に形として現れることは無い。表層の薄っぺらい感情を掬い取っているだけである。

 もし日本の将来を世論調査が決めるのだとしたらどうだろう。ある一時期の感情で答えたものに時の経過がどれだけ反映するだろうか?
 
 「良薬は口に苦し」とも言う。国民にとって負担が増える方策は、受けが悪い。誰もが得をして損をするのを嫌がるからである。その誰もが得をする政策は、そもそも有りえない。
 八っ場ダムの問題も、大手新聞社は、こぞって無駄と伝えていた。しかし、いざとなるとそこに住む住民の苦境をこぞって伝え政府のやり方を批判する。そこには国民全体の利益と、実際そこに住む人たちの考えが存在する。そこには色々な思いと思惑が入り混じっている。

 今の政府は、本当に必要な決断を迫られたとき、国民の機嫌を伺いすぎる。国民というと対象が曖昧になるが、言い換えれば政党や議員を支持する者達への遠慮である。当選するために口約束をしてきたのだからそれを破れば次の当選が危ういのは承知しているのだろう。そのために日本のための政治を考えるのではなく、自分たちの狭い世界での考えが基準となっているために方向性が定まらないともいえる。

 もし逆に考え、世論調査が正しく、これ以上有権者のご機嫌をとっても党勢回復が見込めないのなら、自分たちのしがらみを断ち切って政策を考えたら如何だろう。本当に調査が正しいのなら次の選挙は落選するのだから、本来の議員の姿に戻り、国の将来のために政策を考えてほしい。

 その政策が正しければ、日本は生き返る可能性がある。そうなればひとりでに国民の支持は回復する。そういった考えに立ち返ってもらいたいものである。