国家

 薄曇り、空は明るい。気温もマイナス5度前後である。昨日の雪もあらかた融けてしまった。さらに街中は、色々なところで排雪作業が行われ徐々に雪山も姿を消し始めている。

 何となく行きつ戻りつしているが、徐々に季節は移り替わっていることを実感させてくれる。

 管総理の件も、もはや死に体内閣と化してしまった感がある。政権の末期というのはこのようなものなのだろう。いつか形あるものは滅びるものだが、余りにもぼろが出てきてしまうのは、元の土台が豆腐のようなものだったからだろう。

 日本自体がもしかすると豆腐のような土台の上に国が成り立っていることをいつの間にか忘れてしまった。経済大国になることで国造りの根本的なものを駆け足で作り上げた結果なのだろう。

 戦争が終わり、経済が急成長したことで、どこかに油断のようなものがあった。それがいつの間にか現実を突き付けられ慌てふためき国民みんなで右往左往している。それを誰もが止めることのできない哀れさとでもいうのだろう。

 本当に組織というのは難しい。必ずどこかにほころびが生じ、それがいよいよというところまで進行しないとそれを止めようとする動きが出てこない。

 

 ぬるま湯はぬるま湯でそのままではいつか冷たくなってしまうのに、その冷たさに飛び上がるようになるまでは、ぬるま湯に浸りきってしまう。

 今後、いよいよ日本が立ち行かなくなったときに、大きな揺り戻しが必ずやってくる。その時まで日本人として日本国としてどうやって生き延びていくのかを真剣に考えなくてはならない時期が来ている。

 精神論的には、大きな揺り戻しのようなことが必ず起きてくるだろう。それが本当に日本人にとって不幸の始まりなのか、幸せの始まりなのか誰も想像すらできない。