姿が見えない

 晴れ、風が少し吹くため気温は低く感じるが、マイナス1,2度なのだろう。日中が晴れればそれなりに寒暖の差は激しく、体調に悪い。

引用 日刊工業新聞http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1520110405aban.html) 

福島原発、低レベル放射性汚染水1万1500トンを海に放出

 危機的な状況が続く東京電力福島第一原子力発電所は4日、政府の了解を得て低レベルの放射性汚染水1万1500トンを直接、海に放出する措置に踏み切った。高レベル汚染水の収容場所の確保などが目的で、人体への影響は小さいという。

 一方、2号機付近の汚染水の流出経路は判明しておらず、対策が急がれている。放出するのは集中環境施設の地下のたまり水1万トンと、5―6号機周囲のわき水1500トン。堤防内の汚染水を押し出さないよう堤防の南北から外洋に放流する。

 集中環境施設の地下は2号機地下の高濃度汚染水のタンク代わりに利用する。高濃度水の流出が止まらず、緊急の移送先に決めた。5―6号機のわき水は水位が上昇し、地下の冷却設備の水没懸念があるため決断。原子力安全委員会も同意した。

 ピットから堤防内への高濃度汚染水の流出は、管路を封じる方法が効果を発揮せず、他の経路の存在が疑われている。

 やはり、現場の実行責任者は、東電のままらしい。すでにこの処置は一企業の判断では不可能で、国の了解を得て行ったことなのだろうが、国の責任主体はどこなのだろうか?記事中の説明では、政府の了解と原子力安全委員会が同意とある。

 今回の危機管理には色々言われているが、ここは菅総理自ら国民の前に出て発言すべき事柄だろう。なぜなら国民に健康被害を及ぼす可能性があるし、海は他の国とつながっている。そして他国にももしかすると被害を及ぼす可能性がある。

 そういった内容の発表を東電の社員が発表することが正しいのかと言えば、正しくないと思う。パフォーマンスと言われようとも恐れず国民の前に顔を出すべきだろう。

 更に問題なのは、政治が上手く機能していないことである。民主党も大連立にこだわらず国会を開くべきである。確かに数の問題が立ちはだかっているが、もう根回しを行い数合わせに翻弄すべき時は過ぎたと言える。まさしく正念場である。

 国会運営が立ち往生した場合、下野する気持ちで政局に当たるくらいの気概を見せて欲しいものである。しかし、菅さんについて行こうという仲間が既にいないのだろうことは察しが付く。それを言うと自民党にも谷垣さんについて行こうと思っている議員は少なそうなので、どちらの党首も今後のかじ取りは困難を極めそうである。

 しかし、この震災で明らかになったのは、日本人が如何に平和ボケしてきたかである。危機的状況に浮き足たち満足に考えを巡らそうとできない人間ばかりになってしまった。

 本当にこの時期に他国が侵略してきたら簡単に白旗を上げ物乞いをしてしまいそうな気がする。それもこれも男が徐々に草食化したゆえだろう。

 

 しかし、この震災を機に日本人も変わらなくてはならないし、変わらなくては真の復興は無い。明日を強く生きるという気概を見せなければと思う。生き抜くために誰かの助けだけを望んでいては、自分の命が無いということに気づいた人も多いだろう。

 ここでみんなが変わる、新しい日本をこの機に作り出すきっかけにすべきである。