時間間隔

 晴れ、青空が朝から広がっている。昨日の夜中の雨は、すっかり空の塵を洗い流したようで澄んだきれいな夏空になっている。今日は暑くなりそうである。


 もう既に7月に入った言うのに、感覚がおかしい。一年のどこいらにいるか頭の中が寝起きのような感覚になった感がある。その理由は、あの3月11日の出来事が全てである。あの日が無ければ、きっと真夏の暑さを感じることになっていただろう。

 しかし、感覚的には、あの時から別な時が始まったのである。一年が1月1日から始まるのが普通だが、今年は、3月10日で一度終わってしまった。そしてあの日から別な1年が始まったのである。

 直接的な被害を受けなかった自分がそうであるのだから、実際に被害に遭われた被災者の方たちの感覚はもっと不確かなものだろう。

 しかし、やはり現実は、現実で、確実に一日は過ぎていく、その規則正しい動きは、誰もが平等に受け入れざる得ない。その過ぎ去った時間をまたやり直すことは不可能で、今の自分にできるのは、規則正しく流れる時間に身を任せ、その現実をあるがままに受け入れることしかできない。

 では何時、実際の現実に流れる時間と心にある時間経過とシンクロさせることができるのだろうか?一度狂った歯車は、永久に噛み合わさることなく何時か外れ動くのを止めるのだろうか?