選挙

 雨がぱらついている。更に気温も低く、寒さが体にこたえる陽気である。

 昨日は、統一地方選の結果が出た。民主党の低迷が浮き彫りになった。確かににわかの支持で政権政党になり、これから党としての基盤を作るべき時に党内抗争に明け暮れ、更に、しがらみのないときに、今までの既得権益を破壊するくらいの働きを期待していたはずなのに、何となく子ども手当だけが政策の柱となる不思議政党に成り下がってしまった。

 これなら自民党に入れる人が増えるのは、当たり前と言わざる負えないのだが、その自民党も今までの既得権益の代表だったわけでまた返り咲いてもこの先幸せになりそうもない。まさしく政治において日本は四面楚歌の状況に陥っている。

 この震災復興の旗頭を誰が奪うかの骨肉の争いであるのは間違いない。その争いに巻き込まれてしまう国民も不幸と言わざる得ない。

 更に、今回の原子力発電の問題で、その政策から一歩距離を置くかに見えた原子力発電所を抱える市の選挙において、市民が共存を選んだことに驚きを感じるが、それも地縁、血縁、金権を人は逃れられないということだろう。
 
 生活が目の前にあれば、この先何年、何十年後の将来の危機管理など言ってられないというのが住民の心情に近いということが想像に難くない。自分の幸せが中心であったならそう選択せざる負えないだろうことは理解できる。
 
 この先、また決断すれば良いやと思うのは素人の考えで、今変えなければ、4年後にまた変えるなど不可能。今が変える絶好の機会なはずなのにそれをしないのは、未来の日本人に対する罪である。
 
 人間が制御できないものを制御しようとするのは、天に唾するのと同じ、何時かまた同じことがわが身に降りかかる。もし今度同じことを繰り返せば、日本は消えてしまうかもしれない。そいった状況に置かれてしまっていることに気付くべきだろう。