首相交代

 曇り、少し生暖かく感じる風が体に当る。遠く離れた台風の影響が北海道にも現れているのも地球規模で大気が動いていることが理解できる。

引用 中日新聞http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011083090020544.html
 

 民主党野田佳彦財務相(54)は30日、衆参両院での首相指名選挙で第95代、62人目の首相に選出される。野田氏は29日の代表選で決選投票の末、海江田万里経済産業相(62)を破って代表に就任した。幹事長などの党役員人事に着手し、30日にも決定する方針だ。任期は菅直人首相の残り任期である来年9月末まで。代表就任後の記者会見で、自公両党との大連立に「信頼できる相手と思ってもらえる関係になるかどうかだ。お付き合いしながら、視野に入れていきたい」と意欲を示した。

 大震災の前、空中分解寸前の機体を復興という旗印の元かろうじて着陸した感のある菅政権が退陣した。あの震災後の半年はどうであったのか本当に検証が必要である。

 大震災は、日本人の強さと同時に、色々なエゴが目立つ嫌な一面も見せていた。政治でいえばやはり勢力争いだろう。本来ならあの難局は、与党、野党一致団結して事に当たることが日本にとって必要な時期であった。

 民主党は言うに及ばず自民党などの野党の動きがカギだった。この半年間、無駄な政治闘争に時間を取られ迅速な対応が政治にできなかったことがこの後どのような影響を及ぼすだろう。

 あの大震災の時、非常事態宣言をするべきだった。あるいはあの時期、菅首相が言えばそれは可能だっただろう。まさしく超法規的措置は可能だった。

 しかし、それをやらなかったことが今の混乱を生んだのだろう。それ程災害時には命令系統を一本化し、軍隊のような規律が必要だった。上から下、下から上に流れる縦の命令系統があの時期には必要だった。それをするための非常事態宣言だったと思う。

 そうは言っても、過去にまた戻るわけには行かず、それができればまず、地震が来ることを被災地の住民に知らせただろう。
過去をもう一度失敗の無い様に繰り返そうと考えてもそれはできない相談である。
 
 その非常事態の時期は過ぎ、もう取り返しのできない時期に来てしまった。それをどのようにプラスに転じるかは、民主党の野田さんに掛かっているのだが、民主党が一枚板でない今、またも政界再編という事態になれば本当に政治家に責任を取って欲しいくらいである。

 政治は困難な事態に陥れば陥るほど、政治家が茶番劇を演じるようになる。まさしく政治家と喜劇役者は似たような存在なのだろう。そういうと喜劇役者から文句が出そうである。

 本当にもうなるようにしかならないと諦めて、船にしがみついているしかないのだろうか。