日韓関係

 晴れ、気温は少し低め、日中は上がりそうである。

 8月15日を過ぎると途端に秋風が吹き始めるのが北海道である。朝晩の風は、乾き冷たさを感じるほどである。そして北海道の短い盛夏は終わりを告げる。


 日本と韓国は、今の現役世代に日韓併合時代の人間はいない。それは両国とも同じだろう。

 しかし、韓国は、最近目覚ましく成長を遂げてきた。また、韓国国内では、子供の頃から反日教育が行われ、日本にとっては間違った歴史教育が行われてきた世代が今の韓国社会を支えている。

 当然そういった国家だから、日本に対して敵対心を持つものも多いだろう。しかし、その反面、日本との経済交流が今までの韓国経済を支えてきた、更に日本から多額の経済援助を受けてきた。それは、韓国民にとって植民地支配から抜け出せていないという思いがあるのだろう。

 そのため、日本からの経済援助などは、戦争の犠牲に対する賠償の一つでもらって当然だという理由が無くては、受け入れがたいものなのだろう。それを正当化する理由の一つが従軍慰安婦の問題だと思う。

 輝かしい成長を遂げたと考えている国が、何時までも昔の支配国だった日本から経済援助を受けるなどもってのほかで、直ぐにでも辞めたい気持ちは有るのだが、今はまだ、日本の経済力に頼る部分が多分に有る。

 そして、韓国の経済成長の柱となる電子部品、自動車産業などは、世界ではまだ日本がライバルである。何時なんどき自分たちの優位性が崩れかねないと考えている。そして、それを守るには、日本を追い落とすしかない。

 

 そういった複合した気持ちが、この国を反日に変えてしまう。それだけ成長したなら、大人の対応をと日本が求めたとしても色々な理由からそれに従うことは無いだろう。それなら一層、日本から離れ国交断絶をすれば良いのにそれもしない。日本人から見れば極めて不思議な精神構造をしているとしか言いようが無い。

 とここまで書いてきて、かっての日本がアメリカに対する感情がそうでなかったかと思い至る。

 戦争で負け、圧倒的な物量の差を思い知らされ、アメリカに本土を占領された時、日本はアメリカに屈服した。それは、圧倒的な相手の力の差から戦う事を放棄し、従属することを選んだわけである。

 そして、占領下化から独立した後は、アメリカの援助を受けながら高度経済成長を遂げ、先進国の仲間入りをしたわけである。あの焼け野原の何もない所から、アメリカの工業製品を真似し、次々と工業製品を生産し続け世界の工場と言われるまでになったころ、日本国民の中に、アメリカの精神的支配からも独立しようと思う人間が出てきても可笑しくはない。

 日本国内にも反米デモは起きたし、アメリカ軍の駐留に対する反対運動も起きた。それは、アメリカの精神的物理的支配から抜け出そうとする独立国家としての動きそのものである。

 そして、今同じような事を韓国がしていると思えばよいだろう。しかし、日本では、反米教育が行われず、アメリカの流行はすべて受け入れてきた、翻って韓国は最近まで日本文化を拒絶してという違いがある。

 それが、日本に対するこれ程までの敵対心が起こる理由だろう。しかし、日本人にはその感情を受け入れることが出来なくなりつつある。

 それまでだったら、韓国は後進国であり日本の目の前に立ちはだかる強国では無かったからである。見て見ないふりをするのは簡単だったが、今ではそういった行動をとることが難しくなりつつある。

 今後、本当のアジアの隣国としての相互協力を行うのか、そうしないのかを明らかにしていく必要がきっと来る。