コンサドーレ札幌の事

 曇り、気温は23度くらい。湿度は非常に高い。これも温帯低気圧に変わった台風の影響で南から湿った風が北海道に流れ込んだ影響である。

 なでしことの活躍と海外移籍選手で盛り上がる日本サッカー界だが、その陰で今一つ盛り上がりに欠けるのが、北海道のサッカーである。

 その代表のチームであるコンサドーレがここ数試合で降格が決定する状況では、盛り上がりに欠けるのも仕方ない。

 J1に上がった時、J1残留は正直厳しいと思っていた。その理由は、監督交代が無かったこと、選手補強が上手く行かなかったことである。

 お金が無いチームの宿命だろうが、今季途中で外国人選手を3人補強できるのなら、何故開幕時までにそこそこの能力のある選手を補強できなかったのか疑問は非常に残る。

 また監督交代の件であるが、去年の後半昇格は無理と言われた段階で交代していればといまさらながら思う。あの時点がターニングポイントで、何故か徳島がこけてくれたためギリギリ昇格できたのは幸運だったが、今思えば札幌にとって結果的に不運だった。

 何故なら、J1昇格で上手く選手たちの力を発揮させることで、少しでもJ1残留の望みを持たせ、更に若手を育てるという両手に花の状況が作り出せるかと思ったら、若手は、中々出場の機会が無く、今季のJ1での成長を果たせないでいるし、戦術は、選手の特徴を生かした戦いでは無く、自分の理想に選手たちを引き上げようとするが、選手の個々の能力は最高レベルに無いのだから、身の丈に合った戦い方が必要なはず。それが不可能な状態で戦い続けることで、選手個々のチームワークがこの段階でもところどころで破綻している。

 ハッキリ言ってしまえば、選手個々の能力はJ1.5レベルである。その能力でJ1を戦い抜くには、監督の力量が問われるものである。選手の能力が高くても指揮する監督がダメであればガンバ大阪のように低迷する。

 もともと戦闘能力が低いチームが勝ち続けるには、やはり監督の力量が問われるのである。そのJ1で戦う能力をもった監督が日本にどれだけいるかと問われれば、返答に窮する。

 確かに、今の札幌に適任の監督が居るかと言われれば、払える給料レベルで探すとなれば相当困難だろう。しかし、J1で戦うという条件だけで監督をしたいという人間は相当いるだろう。その中から選べるなら選ぶべきだった。それは、掛けだろうが、既にJ1レベルで監督ができないと評価されている人間を監督として使い続けるHFCの眼力の無さにあきれてしまう。

 既にコンサドーレの命運は尽きた、この先の戦いは次のJ2の戦いに向けた戦力の調整と、またJ2からJ1へ駆け上るための監督を選ぶ時間となる。

 

 そうでなく、只消化試合をするなら、今後の札幌の存在意義を問われるだろう。