領土問題

 曇り、雨が降りそうだがまだ降ってはいない。生暖かい風が吹く、気温は24度位と外で体を動かすと汗ばむ。

 今回の魚釣島竹島の件は、日本人に色々な事を考えさせたのではないだろうか?

 日本は島国である。他国とは海という明確な境界が有るため他国の領土との区別はつきやすい。島国以外の国の国境は、山であり川であり湖で有ったりするが、あまり明確ではない。そのため自分の領土を侵犯されるという事は、陸続きの自国にいつ侵入されるか判らないという事になる。それと比較すれば、日本の領土意識と他国の領土意識は根本的に異なると考えて良い。

 更に日本人の中にも色々な考えの人がいて不思議ではない。日本の土地が失われようともその意識が薄い人もいるだろう。まあ中には、そういった言葉を使い分けることで生活してきた人たちも多いだろう。

 やはり領土も国民の所有物である。そう簡単に手放して良い筈は無い。過去に日本人が他国にどんな被害を与えたとしても、それとこれとは別次元の問題である。もし同じ次元で話して良いのだとすると、人類が誕生した日まで遡ることになる。

 今の国と国との境界が、未来永劫固定されるという物でもない。この先大きな天変地異が起きたり、大きな戦争が起きればその国と国との境界は変わる。もしかしたら自分たちの国を失う可能性もあるわけである。そういったものを合わせて自分たちの領土という物を考えて行かなければ問題は大きい。

 例えばアメリカなどは、移民の国である。アメリカに移住した人たちの祖国は別な国に有る。しかし市民権を得た後は、アメリカが祖国なのである。底に有るのは、国民としての祖国を守るという義務である。

 そして日本にも多くの外国籍の人たちが暮らすようになってきたが、その人たちの多くは日本国籍を有していない。日本の移民政策が厳しく、容易に日本国籍を与えないというのが大きな理由であるが、それ以外の第2次世界大戦の影響で、そのまま日本に住み続ける日本国籍を有しない人たちもいる。

 そういった人たちにとって、祖国は日本では無く、別なところに有る。その人たちは、日本の領土をどう考えているのだろうか、キット多くの人は無関心だろう。もし日本が日本で無くなったとしても別なところに移住すれば問題ないと考えているのだろうが、そういう意味で日本は特殊な環境に有る。

 日本は、世界で戦争放棄をした唯一の国である。この先日本が先導して戦争を行うことは無いが、自国の領土を守るために戦争を起こす可能性がある。それは全くないとは言えないだろう。そのために自衛隊という組織がそんざいするのだから。

 つづく