お祭り

 雨、冷たいという感じがものすごくする。それ程強い降りでは無いので傘をさして自転車に乗る人がいる。歩く人にとって迷惑この上ないのだが、その人にとって自転車が生活の一部となり、少々の雨など気にしないし、道行く人のことなど関係ないという事だろう。

 石原新党は、「太陽の党」というらしい。自分の小説が太陽の季節だかららしいが、岡本太郎さんのあの万博の跡地に建つ太陽の塔と重なる。

 大同団結と言っているが、あれほどイデオロギーに対して敏感な反応する人が、意見が異なる人を集めてまとめることができるのか疑問だが、元々、綺麗な鎧を着ることで色々なところを渡り歩いてきた人にとって、部下の意見が異なろうが関係ないのだろう。もしついてこれないのなら切り捨てるという気持ちで、その下についていられるのは、何らかの見返りがあることを期待する腰巾着か、ジャイアンに付くスネ夫タイプを想像する。

 大衆は基本的にはお祭り好きで、火事と喧嘩が大好きである。方々に火種を撒いて発火するのを楽しんでやっていた人に、また何か騒動を引き起こしてくれるのではないかと期待しているのだろう。

 だから選挙で大躍進するかもしれないし、相当なアンチもいるだろうから却って上手く行かないかもしれない。それは選挙が終わってみなければ何もわからないという事だろう。


 結局、大衆が感じる不安を騒動という形で丸く収めようというやり方は、どこの国も同じという事である。もし冷静に国の将来を語り合うことになれば、不安で夜も眠れないから、その変わりバカ騒ぎして束の間の不安を取り除きたいのだろう。

 しかし、今やらなければならないことを後回しにしてツケを先送りにすることは、後世に生まれてくる人たちにとって大迷惑だろう。しかし、その人たちにとって文句を言う相手はすでにこの世にいないか老いぼれて文句を言うわけにもいかないから、今の人間は、何にも考えていないというのは間違いない。