コンサドーレ札幌のこと

 曇り、昨日の日中から降り始めた雪は、朝方の冷え込みですっかり凍ってしまった。気温はマイナスだろう。

すっかり外の景色が白一色になったのは、冬がとうとう来たというところか、この雪は、今日の日中にも消えてしまうだろうが、日陰の雪は凍らず根雪になりそうである。根雪になるのは、12月中ごろになるだろう。


 先週の土曜日は、久しぶりにコンサドーレ札幌の試合を見にドームに行った。試合は、2-3と逆転負けを喫したのだが、札幌と鳥栖、その違いは何と言っても体格差であった。相手に当られると難なくボールコントロールを失ってしまう札幌に比べ、ガツガツ当りに来る鳥栖選手。だからと言って足が遅いとか足元が覚束ないということは無く、互角の動きだから相手に圧倒されるのは仕方が無い。

 後残り2試合、石崎監督のコンサドーレ札幌で果たした成果のようなものが何かあったかというと、見た限りではなにも無い。確かに若手を登用したが、それも単に主力の怪我や故障が相次ぎ満足に選手が揃えられなかっただけで、もし、他から補強したなら次から若手は使われないという事の繰り返しに過ぎなかったわけである。そこに何のポリシーも無い。

 戦略は、やはりそれなりの選手が存在して初めて成り立つ方法だけで、今の選手の実力を計り戦術を考えることなど無かったわけで、今年1年J1に上がった価値を有効に利用できなかったことが残念でならない。選手たちもJ1の壁のようなものに徹底的に跳ね返され収穫を得たというより自信を失ったと言って良いだろう。

 更に選手の経験が何よりだったという人もいるだろうが、選手は、成長すればするほど札幌から出て行くことの方が多い、それは、自分に合った環境を求めるものだからである。申し訳ないが選手は、手札の一種と同じである。最強の手札を所有していれば、それを如何に良い所で使うかという事だけである。一番大事なのは、運営会社を含めてチームがJ1という舞台に慣れることであった。

 それは、試合運営、チーム構成、組織全てがJ1仕様になっているかという事だけである。それが一つでも欠けていたらその組織はいつまでもJ1には留まれないという事である。

 その目で見てみれば、コンサドーレ札幌は、アマチュアの域を脱しない組織であり、ある意味オーナーの道楽で始めたような組織である。オーナーにしてみれば、自分以外のものが組織の王様で有ってはならないし、自分を排除しようとする者は可能性がある時点で排除されていく。それが組織を弱体させるものだとわかっていても、何故だか変えれないものである。

 来季、再びJ2で戦うのだけれども、当然選手はガラッと入れ替わるだろう。使えそうな選手は、他のクラブでも欲しいのであるから、それなりの待遇でなければ札幌に留まることは難しい。それはやはり選手の自由である。本当に札幌から出たくないのであれば、金銭面を抜きに残ってくれるであろうが、プロ選手であるのであるから最上の居場所を自分で決めるのは当然で、クラブやサポーターが決められることではない。

 来季は、ユースから6人もの昇格が有る。今年の5人と合わせ丁度1チーム出来上がる。その選手たちが揃って経験を積むことができればという期待がある。それを実現させるのも運営会社である北海道フットボールクラブの手腕如何である。

 できるならその全員が揃ってJ1の舞台に戻り、活躍する姿を見たいものである。