AKB

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 ちょっとサッカーと話は違うのだが、余りのあほらしさに記録しておく。その話題というのは、AKBの前田さんが総選挙を辞退するというものである。
 
 総選挙という話題自体、放送してよいものなのか疑問に思う。
 AKBの人気も徐々に下降気味で、話題作りのための意図が見え見えである。テレビ局もその尻馬にのって稼ごうという商売気が見えすぎて、見ている方がだんだん嫌な気持ちになる。どこまで引っ張るのかというものである。

 芸能界は、見ているものに何か夢を見せてくれるものだったはず。何も娯楽が無い時代は、テレビだけが自分たちの周りに無い世界を見せてくれた。
 
 それが何時しか、夢のような生活だと思ったものが、何時しか周囲にも存在するようになり、テレビの中の世界が、現実の世界とあまり変わらなくなった頃から、徐々に芸能人の裏側を暴露するような番組作りを始めたわけである。
 芸能人は、普通の人と変わらないという事をばらすことによって視聴者が興味を引くことができたわけである。しかし、それも長続きはしない。憧れだったスターはその仮面を剥がれ、興味の対象でなくなると画面から消えて行く、そして何時しか毎年、話題の人は入れ変わり続けるようになってしまった。

 その偶像を壊した責任はテレビにある。視聴率というものを大事にする余り、自分の足を食い尽くすタコのような姿に変貌したのだ。確かに再生能力があるうちは、その能力に陰りは無いのだが、徐々に再生能力を失い、まだ未完成な足までも見せられてはたまらない。

 今回のAKBの話題も、これが最後になるのか、それともまた別な話題を引っ張ってきて生きながらえようとするのだろうか。いよいよTVを見る機会が減りそうである。