新スタジアム

 朝から雨、気温も低く風がある。

 28日に行われたコンサドーレ札幌の試合、結果は負け。その日は、別の用事で厚別には行っておらず、あの雨と強風の中応援に行かれた方たちにとって敗戦と寒さで二度と行きたくないという思いを持たれた人も多いのではないだろうか。

 やはり応援するにも勝つと負けるのでは大違いである。ただ、本当にチームを愛しているなら、負けるほどにチームが愛おしくなり、自分が応援しなければこのチームは無くなってしまうと思う被虐的な感情を持つ人が増える。

 でなければJ1であれだけ勝てずにJ2に戻ってきた(札幌にとってJ2は戻るべき場所に違いない)チームを応援する人が一定数いることが驚きである。

 まあそれでも、負けは負け、このチームに必要なのは、やはりファイティングスピリッツだろう。後半ロスタイムまで自分たちが負けるわけがないと思って戦うチームと、ロスタイムが来ると同時にもうだめと思うチームの差は大きい。もちろんコンサドーレ札幌は前者である。あの諦めの良さは、北海道人の気性に通じるものがある。

 

 潔いという気持ちも大事だが、あの最後の最後までゴールを奪おうとする気力に勝るチームと戦う程、体力気力共に疲労度は違う。きっと札幌の選手たちの疲労度は相当なものだろう。

 今度は、ドームで戦うのだが、本当に早くサッカー専用スタジアムが欲しいものである。ドームは、野球と共用だが、ワールドカップが終わってからは、もう野球専用に近い。スケジュールも既にハムが優先的に使用できるようになってきているし、ドームを札幌のホームという気持ちは失せてきている。

 厚別は、昔から使用している場所なので愛着は非常にあるのだが、如何せん交通の便が悪い。近くに大きな駐車場設備が無く、地下鉄駅も近くに無い。そのため遠くから来る人は、厚別までバスかタクシーを利用するしかない。

 更に陸上競技と共用なので観客席からフィールドまでの距離が長い。厚別で公式の陸上競技大会がそれ程開かれていないのだから一層の事、サッカー専用スタジアムに改修してほしいものである。

 競技場のサイズはあれくらいで構わない。その代りグランドを掘り下げ、観客席を今のグランドレベルまで下げればそれなりの人数が入るような競技場に成る。そうすればグランドレベルでは今回のような強風の影響を受けにくくなるだろう。

 そして、屋根である。ぐるりと囲む屋根をつければ非常に格好の良いスタジアムに成るだろう。交通は、やはり地下鉄の延伸だろう。新札幌から厚別方面に伸ばし、更に36号線沿いにそって新千歳空港に直結させれば更なる利用者を見込めると思うが、今の赤字体質の公営企業では計画できない問題ではある。一層の事JRが地下鉄事業を考えれば冬の間の雪害に悩ませられることなく事業を展開させられるのではないだろうか。

 でも問題は、その改修中は試合に使用できないことである。ただでさえ野球とバッティングするので日程的にドームを予定通り使える保証は無い。

 そう考えれば、上野幌駅辺りに作るのが最適だったのだが、既に駅周辺にスタジアムを作る用地は無い。或いは、JR駅に直結した場所というのなら白石の貨物ヤードか、苗穂の車両基地辺りが候補地に上がるが、準備に相当な期間が必要だろう。

 また、既存の地下鉄駅周辺は既に大規模な施設を建てる用地が無く、やはり新駅が出来なければ無理がある。一層の事、札幌市では無く周囲の江別市北広島市石狩市辺りに候補地を伸ばせば、まだ農地や、売れ残った工業団地用の土地がある。そうなると最大の集客の拠点となる札幌から離れてしまうというデメリットがある。