満天

 曇り、朝方霧雨が降った。気温は15度くらい。この後晴れてきそうな雲行きである。


 昨日は、東京にいた。残念ながらコンサドーレ札幌を応援しに来たわけでは無く、別な用事で金土日と東京に来ていた。昨日は、朝から北海道に戻っても良かったのだが、来たついでに見に行きたいところが有った。

 それがプラネタリウムである。去年名古屋にいった時、名古屋青少年科学館のプラネタリュムが満員で入場できなかったので、今度東京出張の折には、コニカミノルタのプラネタリュムを見に行こうと決めていた。

 そのコニカミノルタのプラネタリュムであるが、東京には2か所ある。一つが東京スカイツリーの「天空」と昔からあるサンシャインシティの「満天」である。本当は、スカイツリーにも昇ってプラネタリュムもと考えたのだが、残念ながら入場券は予約できず、日曜日の人混みを考えたら「満天」の方がスムーズに入場できるのではないかと考えた。

 そして日曜の池袋に午前中に着いたのだが、既に駅前の混雑は、北海道人にしてみたら異常な程であった。更にサンシャインシティに続く道路は、人とぶつからないで歩くのが困難な程であった。改めて東京の人の多さに怖気づいてしまった。

 その混雑の中、目的の「満天」に到着したのだが、意外とすんなり入場券も購入でき、入場することができた。リクライニングシートに身を委ねると、目の前は本当に満天の星が現れた。星は隅々まで明るく、そひて本当の星空のように瞬いているのだった。こんな満天の星空を見るのは、自分が生まれた田舎で見た空以来であった。

 その星空を見ていると何故かその故郷で見た星空を思い出し、ひとりでに目頭が熱くなり涙がこぼれそうになった。何時かまた故郷に戻りあの満天の現実の星空を眺めようと思った。

 その星空は、隅々まで星が瞬き本当に綺麗だった。しかしすこし残念だったことは、その満天の星空の中に北極星を見つけられなかったことである。

 気になる星は有ったのだが、その目印となる北斗七星がどこにも見つからなかったのである。更にそこにつながるカシオペアも見つからず、それを探すために上映が終わるまで目をぐるぐるさせてしまった。

 それが出来なかったのも結局座席の位置からの東西南北を頭に思い浮かべられなかったからである。それは、今回最初に彗星の話が始まった時、方角の表示が出ていたのだが、それを見逃してしまった。それだけ星が一杯で見とれていたせいでもあるのだが。もしかしたら違う方角を一生懸命探していたのかもしれない。 

 その後、池袋の人混みを見た時、そこにあるのはあの満天に映し出された星の数以上に多い人間の数に更に圧倒されてしまったが、今度はスカイツリーの天空に行こうと心に決めた。